薬学部

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薬化学教室

所属教員

スタッフ名 主な担当
加藤恵介/教授 有機化学II, III、医薬品合成化学I、総合化学、化学系実習I
高橋圭介/准教授 薬化学I、有機化学II、化学系実習I
日下部太一/講師 総合化学、化学系実習I

配位子の特性を活かした新しい金属触媒反応の開発と有用化合物の合成

最近のノーベル化学賞に象徴されるように、これまで有機金属触媒を用いた反応が、医薬品や機能性材料など様々な有用化合物の合成に応用されてきました。また、このような反応は、合成による新薬探索(創薬)の現場でも必要不可欠となっています。当研究室では、Pd,Au,Feのような金属を触媒として利用した新しい物質変換反応の開発と、独自に見出した反応を利用した、ガン細胞の増殖を抑えるような薬理活性を持った新規化合物の探索を行っています。配位子を巧みに利用して金属の反応性を制御することで、“右手と左手”の作り分け(鏡像異性体の片方だけを選択的に作る)や従来知られていなかった新しい反応が可能となります。また、独自に見出した反応を利用した、生理活性天然物の合成も行っています。

教員からのメッセージ

医薬品の大部分は炭素の化合物、すなわち有機化合物であるため、有機化学は薬学専門科目の基礎を成す科目です。有機化学を勉強するにあたっては、反応式を記憶することも重要ですが、同時にその理論や原理を体系的に理解することが大切です。またこのような考え方は、研究においても同様です。従来知られていない、変わった反応に遭遇した時、まず機器分析により構造を決定します。次にどういう経路でその化合物が生じたのかを考えると共に、実験的および計算化学的に検証して反応機構を明らかにします。さらに、なぜその反応が起こるのかといった原理的なことまで明らかにできれば、一般性のある新しい反応を開発することが可能となります。卒研、大学院においては、問題解決能力や研究マインドの醸成を目的とします。

学生から見た研究室

薬化学教室では、パラジウムや金などの金属触媒を用いて、新しい反応を見つける研究や新規化合物を合成する研究を行っています。新規化合物を合成すると、生物系の研究室で、生体内ではどのように作用するかどうかを試験してもらっています。一方では、生物系の研究室が必要とする化合物(医薬品の代謝物など市販されていない化合物)の合成の手助けをしています。この研究室での研究の醍醐味は、未知の反応やその反応経路を考え実験し、教科書や論文にも載っていない反応を見つけたときの喜びだと私は思います。その反応で、今まで合成が難しかった化合物や天然物を合成し、その物質が人のためになればいいと思って研究しています。研究室では、日々研究がメインですが、たまにお茶室でタコ焼きを作ってみんなで食べたり、実験がうまくいった日などお祝い会を行うこともあります。院生には他大卒の人や留学生も多く、新鮮味のある退屈することのない研究室です。
(6年 新村直彦)
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