2015年度物理学科コロキウム(2015年12月7日)
日時
2015年12月7日(月)16:30 - 17:30
場所
理学部5号館 2階 5208
講師
藤林 翔 氏(京都大学大学院理学研究科)
開催内容
大質量星が起こす超新星におけるr過程元素合成
地上に存在する元素の中で、鉄より重い元素(金・銀・鉛など)の約半分は、中性子捕獲反応がベータ崩壊に比べて速く進む元素合成過程(r過程)で合成されたと考えられています。しかし、r過程を起こす天体現象は何なのかは未だ明らかになっていません。近年発展したアインシュタイン方程式を数値的に解く、数値相対論シミュレーションの結果によると、非常に重い恒星がその進化の最期に重力崩壊し、最終的には中心にブラックホールを残すような場合でも、太陽質量の3倍に達する質量を持つ中性子星が一時形成される事が示唆されています。この場合、誕生直後の中性子星から放射される大量のニュートリノによる加熱を受け、中性子星の表面からは陽子や中性子から成る物質が宇宙空間に放出されると考えられます。我々はこの放出物質の中で重元素合成が進行する可能性を追求しました。本コロキウムでは、その結果について主に紹介します。また、宇宙・素粒子研究室の関口講師と現在行っている、中性子星連星の合体と重元素の起源に関する研究についても紹介します。
他学部、他学科の教員、学生のみなさんの聴講も大歓迎です。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。
他学部、他学科の教員、学生のみなさんの聴講も大歓迎です。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。