マルチコアプロセッサで並列処理(1/4)
1.マルチコアプロセッサ
並列コンピュータは、従来、複数のプロセッサを結合したマルチプロセッサや、複数のPCを結合したPCクラスタが主流でしたが、最近では1チップに複数のプロセッサコア(単にコアと呼ぶ)を搭載したマルチコアプロセッサが普及しており、並列コンピュータが身近な存在になってきました。
マルチコアプロセッサは、計算処理を行うプロセッサコアが1チップのCPU上に複数搭載されており、コア数に応じて計算処理を高速化することが可能です。例えば、PCではデュアルコア(2コア)プロセッサやクワッドコア(4コア)プロセッサが使われていますし、サーバ(ワークステーション)では8コアプロセッサも普及しています。例えば、以下の図1は2006年に開発されたSun UltraSPARC T1プロセッサ(8コア)の概念図であり、図2は実際のチップの写真です。
マルチコアプロセッサは、計算処理を行うプロセッサコアが1チップのCPU上に複数搭載されており、コア数に応じて計算処理を高速化することが可能です。例えば、PCではデュアルコア(2コア)プロセッサやクワッドコア(4コア)プロセッサが使われていますし、サーバ(ワークステーション)では8コアプロセッサも普及しています。例えば、以下の図1は2006年に開発されたSun UltraSPARC T1プロセッサ(8コア)の概念図であり、図2は実際のチップの写真です。

このようなマルチコアプロセッサでは、各コアは基本的に独立しているため、それぞれのコアは他のコアに影響されることなく動作できます。つまり、マルチコアプロセッサの原理はマルチプロセッサとほとんど同じであり、計算処理を複数のコアで分担して行うことにより性能向上が可能となります。8コアプロセッサでは理想的には8倍の高速化が可能になります。
