医学部

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カリキュラム・ポリシー

 医学部は、人生100年時代に向けて、人と人とをつなぐ人間性豊かな医療人である「より良き臨床医」の育成を目指しています。2024年度から導入されるカリキュラムでは、医療現場での実習を低学年から導入して医師としての基礎力の向上を図ります。また、多職種連携を意識した他学部との共通教育を一層推進します。診療参加型臨床実習の期間を十分に設け、内容もさらに充実させることで、「より良き臨床医」の育成を目指します。そのため、以下の方針により教育課程を編成します。

1.知識・技能と課題解決力

 医学準備科目と基礎医学科目を水平統合し、一貫した理解や関連付けられた理解を促します。多くの人文・社会学系科目、選択科目で幅広い教養と豊かな人間性を涵養します。臨床科目においても関連する領域を合わせて学修する水平統合した科目運用を行います。課題解決型学習(PBLテュートリアル、臨床推論)を通じて、情報・科学技術を活用して適切に情報入手し考察できる力、他者と協働しながら問題解決する力を養成します。
 診療参加型臨床実習では症例を通じて、全人的医療の実践に必要な横断的な臨床知識と臨床推論能力を育成します。
 実習・演習では発表機会を数多く設け、知識や考察内容を他者にわかりやすく伝えるプレゼンテーション能力を磨きます。

2.共生型リーダーシップ

 全人的医療人教育において、対人コミュニケーションの基本を身につけます。
チーム医療の果たす役割を学ぶために、共通教育として実施される他学部との合同授業、実際の診療現場での診療参加型臨床実習を通して、多職種の専門性を尊重する態度を涵養します。

3.社会的責任感・倫理観

 全人的医療人教育を通じて、医師として相応しい高い倫理観と責任感をもって患者や患者の家族に対応する能力を育成します。医療・福祉の現場における体験実習の機会を低学年から設けることで患者や患者の家族が持つ苦痛を理解し、配慮する姿勢を涵養します。診療参加型臨床実習を通じて、医療チームの一員として患者や患者の家族、多職種との信頼関係を構築する能力を育成します。
 地域の介護施設にて、診療参加型臨床実習では地域の診療所や中核医療施設において実習を行い、実践を通じて地域医療を学修します。地域枠入学者に対しては地域医療学科目を必修とし、我が国の地域医療の問題についてより深く考察する機会を設け、将来的に地域医療を支える自覚と実践能力を育成します。

4.科学的探究心・自己研鑽

 自ら学修すべき内容を探索し、実際に学修するための時間を十分に設定することで、医学の進歩に対応するために必要な能動的学修態度を涵養します。全人的医療人教育を通じて研究遂行に必要な倫理的事項を理解し、基礎医学系実習や社会医学実習を通じて医学研究の基礎となる科学的背景と方法論を学修します。学生が学術論文を執筆することにより、医学領域における研究の意義を理解させ、生涯にわたり自己研鑽を続けるために必要な倫理的・批判的思考を含む科学的思考力を育成します。

5.国際性・多様性

 全人的医療人教育では多様性に配慮したコミュニケーションを理解し、医療現場を模したシミュレーション実習を通じて実践する能力を育成します。
 社会医学系科目や臨床医学において、日本や世界の医療・社会保障制度、予防医学など様々なライフステージや地域における医療について学修します。
 1年次から4年次まで英語科目を必修科目として設定し、語学力の向上と、医療現場での英語を学修する機会を設けます。
 選択科目として英語以外の外国語科目、多彩な人文・社会学系科目を開設し、多様な視点・考え方を涵養します。
 選択制臨床実習では国内外のさまざまな医療施設での実習を可能とし、多様な文化的・社会的背景を経験することで多様性に配慮した医療を実践するための視野を涵養します。

教育課程の考え方

 本学部の教育は「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を基盤とした学修成果基盤型教育によって実施します。このため、各授業科目では明確な到達目標を設定し、これを達成するための体系的な学修ができるようにカリキュラムを編成しています。また学修成果を客観的に評価することで、教育内容や手法の改善を行います。なお、4年次夏に共用試験CBT、臨床実習前OSCE、6年次夏に臨床実習後OSCEの受験機会を設定します。

  • 【教育内容】:
     科目区分は、教養教育科目、医学準備・基礎医学統合科目、臨床医学科目、社会医学科目、キャリア教育科目です。すべての授業科目に構造化した番号を付与し、学修の段階や順序等を学生にもわかりやすく示しています。
  • 【学修方法】:
     アクティブ・ラーニングを積極的に取り入れ、協働して学修する時間やプレゼンテーション等の機会を提供することで、主体性を持って学修する力、コミュニケーション能力、課題発見力、課題解決力を身につけます。
     外国語教育では各言語に精通した教員による少人数語学教育により学修意欲の持続や理解度の向上に役立てています。
     全人的医療人教育では、座学に留まらず様々な視点から考える演習を積極的に導入することで、職業人としての責任感を向上させ、実践力を獲得し、さらに他学部との交流授業により、他者と協働する姿勢や多様な価値観を尊重する姿勢を養成します。
  • 【評価方法】:
     学修の評価については、全ての開講科目について成績評価を行います。成績評価にあたっては、定期試験、レポート等の課題、プレゼンテーション、授業態度等、それぞれの学修目標の到達度を適正に評価するための方法および基準を定めます。評価方法はシラバスに明記して学生に周知し、厳格かつ公正に評価します。授業評価は学期ごとに匿名で行い、結果はホームページで公表しています。
     また、技能や姿勢・態度の評価については、実習、演習および臨床実習などにおいて、必要に応じてルーブリックやポートフォリオを用いて評価を行います。
2024年4月1日改正
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