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プレスリリース 発行No.329 平成24年4月10日

日本貝類学会 平成24年度大会
特別セッション「地震・津波と貝類学 -東日本太平洋沖地震が貝に与えた影響-」に参加~
理学部 大越研究室の大学院生らが発表~

2012年4月14日(土) 東京家政学院大学 千代田三番町キャンパスにて開催される日本貝類学会 平成24年度大会の特別セッション「地震・津波と貝類学 -東日本太平洋沖地震が貝に与えた影響-」で、東邦大学理学部 大越健嗣教授および同研究室の大学院生らが発表を行います。震災直後から1年間にわたり行われた調査の結果をもとに、地震・津波による干潟の貝類への影響や現在の状況を報告します。
日本貝類学会 平成24年度大会

 昨年 発生した東北地方太平洋沖地震は、東北から関東にかけての広い地域で干潟・藻場・海岸林などの沿岸環境やそこに生息する生物に大規模かつ広域的な変化と撹乱をもたらしました。復興には豊かな沿岸環境の復活も重要と考えられており、震災直後から様々な研究チームが地震と津波による沿岸生態系への影響を調べています。
 その沿岸生態系への影響を測るのに適しているのが貝類です。貝類は種数が多く、また海・山・川など広範囲に生息し、さらに津波のような大規模な環境変化が起きると、その記録が貝殻に残され、化石のように長期にわたって保存される特徴があります。

 特別セッションでは、こうした貝類の特徴を踏まえて、今回の地震・津波の何を記録し、何を社会に発信できるのか、ここ1年間の学会員の研究成果をもとに問い直し、今後の展望を議論します。本セッションの座長は本学の大越健嗣 教授が務め、大越研究室の大学院生3名と研究生1名とともに発表を行います。大越研究室は、震災直後から精力的に調査を行い、震災のストレスで殻の模様が変化したアサリの発見などといった調査結果を発表し、被災者である貝類の現状を伝えています(参照:2012/1/24 プレスリリースNo.303)

日本貝類学会 平成24年度大会

特別セッション「地震・津波と貝類学 -東日本太平洋沖地震が貝に与えた影響-」

座長:大越健嗣(東邦大学理学部)
【日時】 4月14日(土) 14:30~16:55
【場所】 東京家政学院大学 千代田三番町キャンパス(東京都千代田区三番町22番地)
【その他】 当日参加申込 可能
【発表タイトル (本学の発表者)】
◆ 大地震と貝 —繰り返す大撹乱と貝類学— 大越健嗣(東邦大・理)
◆ 被災者としての貝類
   —東日本大震災直前の岩手・宮城・福島各県沿岸域で確認された種とその後の消息—
◆ 叶野コレクションが示す茨城県沿岸の貝類相
◆ 宮城県・福島県の砂質潮間帯における東北地方太平洋沖地震発生後の貝類の生息状況
                                   篠原航(東邦大院・理)
◆ 東日本大震災前後の宮城県東名浜における貝類相の変化
◆ アサリの成長障害輪解析による地震・津波の影響の検討 丸山雄也(東邦大院・理)
◆ 海になった駐車場 —地盤沈下が潮間帯の貝に与える影響— 高田竜(東邦大院・理)
◆ サキグロタマツメタは地震ニモ、津波ニモ負ケズ 鈴木聖宏(東邦大・理)
◆ 津波で浸水した陸前高田市海と貝のミュージアムが所蔵する貝類標本の被害および復旧状況

【お問い合わせ先】
東邦大学 経営企画部 広報担当 / 理学部 東京湾生態系研究センター   森上 需
〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1   E-mail: press@toho-u.ac.jp
TEL/FAX:047-472-1159    M Phone: 090-8722-8471