2019年6月19日(水)15:30 - 16:30 ＊時間が変更になりました

理学部5号館 2F 5210教室

花咲 徳亮 氏 (大阪大学)

スピネル型酸化物MgTi2O4は量子スピンがパイロクロア格子を組む物質である。本物質は立方晶から正方晶へ構造相転移を起こし非磁性状態になる。構造相転移を抑圧する目的でTiサイトの一部をMgに置換したが、わずか2%程度の置換で正方晶相は消失した。２体相関の測定によって、立方晶相であるにも関わらずTiイオンが2-in 2-out型の変位をしており、その相関長はナノメータースケールである事を明らかにした。原子変位型のアイス状態が生じていると考えられる。さらに、最近の比熱測定等から極低温までスピン液体状態になっている事が分かってきた。

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