2015年度物理学科コロキウム(2015年10月21日)
日時
2015年10月21日(水)15:00 - 16:00
場所
理学部5号館 2階 5209
講師
成木 恵 氏 (京都大学 大学院理学研究科)
開催内容
ハドロン反応で探るペンタクォークΘ+
2003年に初めて、明らかなクォーク5体の束縛状態であるペンタクォークの候補Θ+(シータプラス)が発見された。これは、軽いクォークであるアップおよびダウンクォークを各2個と、やや重い反ストレンジクォーク1個を構成要素に持つ。 同年にはクォーク4つの束縛状態であるテトラクォークの候補も発見され、エキゾチックハドロンと呼ばれるクォーク多体系の研究が活発になった。その後、様々な実験でΘ+が探索されたが、いくつかの中高エネルギー実験で発見されるも、多くの高エネルギー実験では見つからず、現状でも存否が問われている。そのような中、J-PARCでは高統計が期待されるハドロン反応でΘ+を探索した。特に、Θ+は崩壊幅がMeVオーダーと非常に小さいと期待されているが、この実験では半値全幅が2MeVと過去最高の質量分解能を実現し、感度の高い測定であることが大きな特徴である。今回は、世界的な情勢の紹介とともに、このハドロン反応における探索実験を中心に話をする。
他学部、他学科の教員、学生のみなさんの聴講も大歓迎です。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。
他学部、他学科の教員、学生のみなさんの聴講も大歓迎です。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。