2015年6月17日(水)16:30 - 17:30

理学部5号館　2階　5209

齋藤 理一郎 氏 （東北大学 理学研究科）

グラフェンとは、層状物質グラファイト（黒鉛）を１原子層の厚さで「はがした」ものです。この層の厚さは１原子分しかないので、究極に薄い物質です。2004年にグラフェンが作られ、驚くべき性質が見つかりました。2010年にはノーベル物理学賞にもなりました。その後、約10年間にいろいろな原子層物質が作られ、現在は種類の異なる原子層をサンドイッチのように積み重ねるという研究が進んでいます。こういう研究は原子層科学と呼ばれ、物理、化学、工学、など非常に大きな分野を含んだ新しい一大研究分野を作っています。本講演では原子層科学の一般的な紹介をして、最先端科学の一端をお楽しみいただき、どんな将来があるかをお話いたします。

参考文献、Webサイト：
１．「フラーレン・ナノチューブ・グラフェンの科学」
齋藤理一郎著、物理科学の最前線No.5　(2015)
２．新学術領域研究「原子層科学」ホームページ. Facebook: 原子層科学
http://flex.phys.tohoku.ac/jp/gensisou


他学部、他学科の教員、学生のみなさんの聴講も大歓迎です。

お問い合わせ先は物理学科コロキウム係：大江純一郎　junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp　　　(atmark)は＠です。