私たちの体の中には、たくさんのタンパク質が働いています。タンパク質は、とても精密な機械で、決まった場所でそれぞれの役割を果たすことによって生命現象を支えています。私たちの研究対象であるシアノバクテリアの生物時計はたった3つのタンパク質から構成されており、この3つが複雑に絡み合うことで24時間周期を生み出しています。生物時計には３つの特性があり、その１つの「温度補償性」は他の化学反応には見られない特徴があります。夏の暑い時期も、冬の寒い時期も、時計の進み方は常に一定です。この仕組みを解明するために、私は構造生物学的手法を用いて研究を行っています。