土谷研究室
所属教員
研究室紹介
本研究室は,「凸多面体の代数的組合せ論」「組合せ論的可換代数」に関する研究を行っています.凸多面体とは三角柱や立方体などの積み木の高次元版で,組合せ論の伝統的な研究対象の一つです.この凸多面体の組合せ論的,および代数的な性質を調べています.
一方,可換代数とは多項式の集まりのようなもので,代数学の基本的な研究対象の一つです.この可換代数を使って組合せ論的研究対象であるグラフの性質を調べたり,逆にグラフ理論を用いて可換代数の性質を調べたりしています.
一方,可換代数とは多項式の集まりのようなもので,代数学の基本的な研究対象の一つです.この可換代数を使って組合せ論的研究対象であるグラフの性質を調べたり,逆にグラフ理論を用いて可換代数の性質を調べたりしています.
研究内容
凸多面体の代数的組合せ論
全ての頂点が格子点(すべての座標が整数となる点)となる凸多面体は格子凸多面体と呼ばれ,組合せ論だけでなく,純粋数学や応用数学の様々な分野で登場します.特に,代数幾何学におけるトーリック多様体と呼ばれるものと対応しており,純粋数学の大道具を使って研究することができます.格子凸多面体の研究で特に重要なものはEhrhart理論です.これは格子凸多面体を膨らませていき,そこに含まれる格子点の個数を数え上げることで体積が計算できるという結果です.この結果を用いて様々な格子凸多面体の体積を計算しています.またトーリック多様体の性質を,対応する格子凸多面体の組合せ論的な言葉で翻訳する研究も行なっています.
組合せ論的可換代数
グラフとは点とその点同士を結ぶ辺からなる集合です.グラフ理論の分野で古くから研究されている重要なグラフの中に理想グラフと呼ばれるものがあります.
この理想グラフの組合せ論的特徴づけ(実際に図を書いたらすぐにわかるような判定法)は強理想グラフ定理と呼ばれ非常に有名な結果の一つです.この結果を用いると,グラフから作られる可換代数が特別なグレブナー基底(良い多項式の集合)を持つことと,元のグラフが理想グラフとなることが同値となることが証明できます.つまり理想グラフの代数的特徴づけを与えることになります.同じように,重要なグラフのクラスの代数的特徴づけを与えることを行なっています.さらにその結果を,グラフの組合せ論的特徴づけの証明に応用することを目指しています.
この理想グラフの組合せ論的特徴づけ(実際に図を書いたらすぐにわかるような判定法)は強理想グラフ定理と呼ばれ非常に有名な結果の一つです.この結果を用いると,グラフから作られる可換代数が特別なグレブナー基底(良い多項式の集合)を持つことと,元のグラフが理想グラフとなることが同値となることが証明できます.つまり理想グラフの代数的特徴づけを与えることになります.同じように,重要なグラフのクラスの代数的特徴づけを与えることを行なっています.さらにその結果を,グラフの組合せ論的特徴づけの証明に応用することを目指しています.