理学部生命圏環境科学科

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マウイ島実習水質調査結果レポート

マウイ島実習2023-水質調査結果レポート 【環境科学海外特別研修】

生命圏環境科学科2年で環境科学海外研修に参加した吉田です。今回の実習で実施した水質調査の結果について、この記事でご報告します。

実習では、マウイ島に8泊10日の日程で訪問し、環境科学に関する様々な視察・調査を行いました。その一環で、今回はマウイ島それぞれの場所において、様々な「水」の水質について調査を行ったので、その結果について報告をしたいと思います。主に調査のサンプルとしたものは、宿泊したホテル・各ホストファミリーの水道水、飲料水、実習で訪れた滝で採取した淡水です。
写真:マウイ島東部のUpper Waikani Fallsの滝で水を採取しているときの一コマ

今回の実習参加人数は13名で、代表3名が中心となり、全硬度(mg/L(ppm))・残留塩素(Cl mg/L(ppm))・COD(mg/L(ppm))について調査いたしました。全硬度とは、水1リットルに対してのカルシウムCa²⁺硬度とマグネシウムMg²⁺硬度を足した和のことです。一般的に、日本は国土が狭く起伏が激しいため、水が地層内に存在している時間が短くなっています。そのため、ミネラルを吸収する時間が少なくなるので、硬度が低い軟水になりやすいと言われています。次に、残留塩素とは、病原菌などによる汚染を防ぐために塩素消毒をした結果、水道中に残留している有効塩素のことです。日本では、消毒されているかの確認のため、給水栓で1リットル中に0.1mg以上の遊離残留塩素が含まれていることが法律で定められています。また、おいしい水の観点から水質管理目標設定項目の目標値として、残留塩素は1リットル中1mg以下と定められています。最後にCODは、主に湖沼や海域の水質汚濁の程度を表す指数で、水中の有機物を酸化剤によって分解した際に消費される酸素の量のことです。CODの濃度が高いと、水中の酸素を奪ってしまうので魚が住めなくなってしまい、自然浄化作用も止まってしまいます。反対に、CODの濃度が低いと、水質がいい状態であるということです。
写真:マウイ島南部のコオラウ森林保護区(Ko'olau Forest Reserve)のプウアカ滝(Pua’a Ka’aFalls)で水を採取しているときの一コマ
今回の調査はパックテストを用い、サンプルにする水を写真のようにチューブの半分ほどまで水をいれ時間を置き、標準色の色と比べることで測定を行いました。この測定方法は、全硬度・残留塩素・CODのすべての測定方法において、同じ測定方法となっています。
写真:同じくプウアカ滝(Pua’a Ka’aFalls)で水を採取しているときの一コマ
写真:Upper Waikani Fallsの滝で水質調査の準備をしているときの一コマ

■水質調査の結果一覧と採取した主な調査地点
図:マウイ島 主な水質調査地点(青色;水道水・飲料水 橙色;滝の水)
水道水
飲料水(ウォーターサーバー)
滝の水
この結果で大きく差が出たのは、水道水の硬度と滝の水の硬度、滝の水のCODでした。まず、水道水と滝の水で硬度に差が出た理由としては、水に含まれるミネラルが溶け込む時間が原因だと考えられます。滝の水は川の上流付近でミネラルが溶け込む時間が短いので、下流から採取した殺菌済みの水道水より滝の水の方が硬度が高いと考えられました。次にUpper Waikani FallsのCODがHana地区プウアカ滝(Pua’a Ka’aFalls)の水のCODと大きく差が出た理由としましては、採取した場所と枯れ葉が原因だと考えられます。Upper Waikani Fallsは滝付近に近づくことができなかったため、滝が見える橋の近くの水を採取しました。橋の近くだったため、車やトラックが通行するので、その排気ガスが原因で、CODが高くなっているのではと考えられました。またその付近には枯れ葉が落ちており、採取した水の中にも枯れ葉が落ちていました。その枯れ葉が分解されてできた有機物がCODを高くさせた原因とも考えられました。
今回私たちは、ハワイのマウイ島で実習を行いました。この実習による訪問の前に、ハワイで大規模な自然災害が発生しました。実施の可否において、東邦大学の先生とハワイ大学の先生で何度も話し合いをされた結果、私たちはハワイ実習を行うことができました。マウイ島で土地の特徴や文化を知ることができたり、被害が大変な状況の中、訪れることができたことで、お互いに助け合う大切さや復興の状況を知ることができました。また、初めてのハワイでの水質調査の結果は大変興味深い結果となり、日本の水質とどのように違うのかについても学ぶことができました。来年の実習では、復興の過程を学べたり、水質について知れることが増えるのではないかと思っています。

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