理学部生命圏環境科学科

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環境情報科学センターポスター発表にて、事務局長賞ダブル受賞!

 2021年12月に行われた環境情報科学センターのポスター発表にて、生命圏環境科学科4年生の水野さん、山本くんが、洋上風力発電をテーマにした研究で「事務局長賞」をダブルで受賞しました!

どのような研究をされましたか。

 水野さん:洋上風力発電事業を進める上でのステークホルダーとの合意形成手法を、スコットランドを事例に研究しました。海洋計画及び洋上風力関連施策の内容や、策定までのプロセスの特徴を明らかにしました。その結果、陸海双方のステークホルダーとの調整の必要性、陸海一体となった計画の推進の重要性が明らかとなりました。また、将来のシナリオを描いた上で市民とワークショップを行う「シナリオマッピング」といった新たな手法は日本でも活用可能ではないかと考えられました。

山本さん:再エネ海域利用法が施行されたことにより、洋上風力発電促進区域の候補地が指定されています。指定された候補地ごとに協議会が開催されているのですが、詳細な協議項目や協議方法というのは決まっておりません。そこで、3つの協議会を対象にし、分析を行い、協議会の現状と課題について考察を行いました。

研究をしていて大変なことはなんでしたか?

 水野さん:英語で書かれた専門の政策文書を解読することです。今回私が対象とした文書は、まだ日本語訳がないものであったため、一から翻訳する必要がありました。高性能な翻訳機を使用しても、意味が通らない箇所も多くあったため、原著と比較しながら解読を進めました。また、研究対象となる文書の多くは英語で書かれたものであったため、検索方法等、文書を探すことにも苦労しました。

山本さん:協議会の議事録から、議論内容を可視化したことです。議論の内容を分かりやすく、図に表すのですが、議論内容をなるべく短くまとめ、どのようなステークホルダーが関わり議論していったのかを3つの自治体それぞれでまとめることが大変だと感じました。最終的には、無事に完成させることができました。

研究をしていて面白かったことはなんでしたか?

 水野さん:日本では行われていない新しい取り組みを知れたことです。特に「シナリオマッピング」という施策は、地域住民が計画策定に参加する手法で、初めて読む私でもとても理解しやすい内容となっていました。スコットランドはとても先進的な取り組みを実施しており、日本とは違った視点からみた施策が多く存在していました。また、数をこなすことによって、英語の文書が理解できるようになっていく楽しさもありました。

山本さん:3自治体の協議会の議論内容が異なるということです。協議会には様々なステークホルダーが参加し、議論をしています。議論が難航していることもあるのですが、洋上風力発電とどのように共生していくかという各自治体の考えを知れたことは良い学びになりました。

今後社会にでてどんなことに活かせそうですか。

 水野さん:この研究で、他者と合意形成をするためには、信頼関係の構築や、相手にとって身近なメリットを目に見える形で提示すること、広い視野を持ってより多くの関係者と話し合いをするこの重要性を学びました。今後社会に出て他者と話し合う場面に遭遇したときは、このようなことを意識しながら取り組もうと思います。また、今後英語の文書を読む際は、今回学んだ解読方法や検索方法を活かしていきたいと思います。

山本さん:研究を通して、持続力や問題解決力などを身に付けることができたと思います。分析を1つ1つこなし、今後の課題に対する解決策を導き出してきました。社会に出てからも多くの課題にぶつかることがあると思います。そのような時に、諦めずに取組み、解決していく事が出来ると思います。

水野さん、山本さん、本当におめでとうございます!

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