群集生態学研究室:脇 司 講師 着任メッセージ
脇 司/生命圏環境科学科 講師
本年度、生態環境科学部門に着任しました脇 司(わき つかさ)です。どうぞよろしくお願いします。遅まきながら、着任メッセージを配信します。
私たちの身近には様々な生物がいて、それらによって生態系が成り立っています。その一方で、その中には種や生態がよく分からないものが沢山います。私はその中でも寄生という生活様式をとる「寄生虫」を中心に、身近な生物の種多様性と生態を明らかにすることを試みています。
私たちの身近には様々な生物がいて、それらによって生態系が成り立っています。その一方で、その中には種や生態がよく分からないものが沢山います。私はその中でも寄生という生活様式をとる「寄生虫」を中心に、身近な生物の種多様性と生態を明らかにすることを試みています。
寄生虫はどこにいる?
少なくとも日本で日常生活を送る限り、寄生虫を目にする機会は少ないと思います。しかし、寄生虫は珍しいものではなく、私達の身近な場所に実はたくさんいるのです。ほとんどのものは人に寄生することなく、カタツムリ、タニシの仲間、カエル、鳥類などの動物に寄生して生きています。大半のものは動物の体内にいるため直接目にする機会がありませんが、実際に動物を捕まえて解剖するとたくさんの寄生虫が出てきます。
寄生虫を含めた生態系を科学する
最近、寄生虫が生態系の重要な一員であることが明らかになりつつあります。しかし、寄生虫全体の種多様性や生態研究は他の動物群より大幅に遅れています。寄生虫に限らず、バイオマスや個体数が多いにも関わらずその生態が良くわかっていない動物も沢山います。このことは、生態系全体を考える上での情報の大きな欠落と言えるでしょう。
私の所属する「群集生態学研究室」では身近な場所をフィールドとして、実験系と併せてこれらのことを明らかにしていきます。当研究室は自然科学が好きな方、自然科学をより深く学びたい方を歓迎しています。また、寄生虫などの生き物を通して、論理的な思考能力やプレゼンテーション能力を身に着けてそれを伸ばすことを目指していきます。こういった能力は、大学だけでなく社会に出てからも必ず役に立つことです。より詳しい研究内容については、研究室ホームページをご覧ください。