日本分析化学会関東支部若手交流会の参加報告
~博士前期課程2年の眞田珠里さんが優秀ポスター発表賞を受賞致しました~
~博士後期課程2年の大坂雄一郎さんが依頼講演を行いました~
2024年11月22日(金)、23日(土)に、栃木県の益子舘里山リゾートホテルにて、令和6年度 日本分析化学会関東支部若手交流会が開催され、環境分析化学研究室の大学院生2名が発表を行いました。

写真:発表会場の様子
会場は、宇都宮駅から約1時間で到着する場所で、周囲は森で囲われており大変自然豊かな環境でありました。両日とも天候に恵まれ大変過ごしやすい2日間でした。参加者は59名(一般24名、学生35名)で、37件(口頭8件、ポスター29件)の発表が行われました。
1日目:22日(金)
12:00に集合し、交流会がスタートしました。この日は、日本分析化学会会長山本博之先生、日本分析化学会関東支部支部長四宮一総先生をはじめ、他大学の先生方、企業の方々のご講演がありました。また、DC学生講演では博士後期課程2年の大坂雄一郎さんが「養老川干潟環境中における多環芳香族炭化水素の起源と分解挙動」のタイトルで依頼講演を行いました。
会場は、宇都宮駅から約1時間で到着する場所で、周囲は森で囲われており大変自然豊かな環境でありました。両日とも天候に恵まれ大変過ごしやすい2日間でした。参加者は59名(一般24名、学生35名)で、37件(口頭8件、ポスター29件)の発表が行われました。
1日目:22日(金)
12:00に集合し、交流会がスタートしました。この日は、日本分析化学会会長山本博之先生、日本分析化学会関東支部支部長四宮一総先生をはじめ、他大学の先生方、企業の方々のご講演がありました。また、DC学生講演では博士後期課程2年の大坂雄一郎さんが「養老川干潟環境中における多環芳香族炭化水素の起源と分解挙動」のタイトルで依頼講演を行いました。

写真:博士後期課程2年大坂雄一郎さんの講演の様子
発表後の夕食会と情報交換会では、参加者の方々と夜遅くまで、今後の研究の糧となる議論を深めることができました。
2日目:23日(土)
早朝の会場周辺は、気温5度と冷え込みましたが、イチョウやプラタナスの紅葉が見られ、また朝日に照らされた山々がとても美しく、自然の豊かさを実感いたしました。2日目はポスターセッションが設定され、博士前期課程2年の眞田珠里さんが「環境試料由来微生物によるin vitroでのピレン分解条件のスクリーニング法の開発」のタイトルで発表を行いました。
発表後の夕食会と情報交換会では、参加者の方々と夜遅くまで、今後の研究の糧となる議論を深めることができました。
2日目:23日(土)
早朝の会場周辺は、気温5度と冷え込みましたが、イチョウやプラタナスの紅葉が見られ、また朝日に照らされた山々がとても美しく、自然の豊かさを実感いたしました。2日目はポスターセッションが設定され、博士前期課程2年の眞田珠里さんが「環境試料由来微生物によるin vitroでのピレン分解条件のスクリーニング法の開発」のタイトルで発表を行いました。

写真:早朝の会場周辺の様子

写真:博士前期課程2年眞田珠里さんの発表の様子
また、眞田さんの発表が、優秀ポスター発表賞に選ばれました。おめでとうございました。
また、眞田さんの発表が、優秀ポスター発表賞に選ばれました。おめでとうございました。

写真:眞田さんの優秀ポスター発表賞授賞式の様子
眞田さんからのコメント:
この度、学会でのポスター発表の機会を頂きましたことをお礼申し上げます。今回は「環境試料由来微生物によるin vitroでのピレン分解条件のスクリーニング法の開発」というテーマで発表させて頂きました。他大学の学生や企業の方などと活発に情報交換を行い、今後研究を発展させていく上でとても有意義な時間となりました。今回得られた学びや経験を、今後の研究や生活に活かしていけるように努力したいと思います。また、今回の発表にあたり大変お世話になりました齋藤教授をはじめとする皆様に、この場を借りて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
博士前期課程2年 眞田珠里
大坂さんからのコメント:
まず、このような場での発表の機会をお与え頂きましたこと、御礼申し上げます。今回は「養老川干潟環境中における多環芳香族炭化水素の起源と分解挙動」というテーマで発表を行いました。
これまでの研究で、養老川河口干潟に生息するイワムシの糞中に、環境汚染物質の多環芳香族炭化水素(PAHs)が高濃度に含まれ、排泄から2時間で濃度が半減する現象を報告してきましたが、PAHsの起源とその分解メカニズムは不明でした。しかし、近年の研究で糞中のPAHsは干潟環境中に点在する還元有機泥(黒色で粘性のある底質)が起源であり、還元有機泥中にPAHsが蓄積していることを明らかにしました。また、還元有機泥は陸上植物の分解により生成し、還元有機泥中のPAHsは構成する陸上植物の付着物起源であることも分かりました。PAHsの濃度低下は、糞の基質となる還元有機泥では見られず、イワムシ糞中でのみ観察される特異な現象であり、イワムシの環境浄化への寄与が推察されました。
発表後の質疑応答や情報交換会では、発表に対する様々な質問をいただき今後の研究を進める上で貴重なご意見となりました。ここでの経験を糧に、さらに研究を進め、来年度の分析化学討論会、年会で成果を報告できるよう精進して参ります。
博士後期課程2年 大坂雄一郎
参加した2名の学生にとって大変有意義な2日間となりました。主催頂いた先生方、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
***
(謝辞)
これらの研究の一部は以下の助成を受けて行いました。
・日本学術振興会 科研費(JP22K12348)齋藤敦子
・日本科学協会2023年度笹川科学研究助成(2023-6039)大坂雄一郎
・水産無脊椎動物研究所2024年度育成研究助成(IKU2024-02)大坂雄一郎
・2024年河川基金(2024-5311-016)大坂雄一郎
眞田さんからのコメント:
この度、学会でのポスター発表の機会を頂きましたことをお礼申し上げます。今回は「環境試料由来微生物によるin vitroでのピレン分解条件のスクリーニング法の開発」というテーマで発表させて頂きました。他大学の学生や企業の方などと活発に情報交換を行い、今後研究を発展させていく上でとても有意義な時間となりました。今回得られた学びや経験を、今後の研究や生活に活かしていけるように努力したいと思います。また、今回の発表にあたり大変お世話になりました齋藤教授をはじめとする皆様に、この場を借りて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
博士前期課程2年 眞田珠里
大坂さんからのコメント:
まず、このような場での発表の機会をお与え頂きましたこと、御礼申し上げます。今回は「養老川干潟環境中における多環芳香族炭化水素の起源と分解挙動」というテーマで発表を行いました。
これまでの研究で、養老川河口干潟に生息するイワムシの糞中に、環境汚染物質の多環芳香族炭化水素(PAHs)が高濃度に含まれ、排泄から2時間で濃度が半減する現象を報告してきましたが、PAHsの起源とその分解メカニズムは不明でした。しかし、近年の研究で糞中のPAHsは干潟環境中に点在する還元有機泥(黒色で粘性のある底質)が起源であり、還元有機泥中にPAHsが蓄積していることを明らかにしました。また、還元有機泥は陸上植物の分解により生成し、還元有機泥中のPAHsは構成する陸上植物の付着物起源であることも分かりました。PAHsの濃度低下は、糞の基質となる還元有機泥では見られず、イワムシ糞中でのみ観察される特異な現象であり、イワムシの環境浄化への寄与が推察されました。
発表後の質疑応答や情報交換会では、発表に対する様々な質問をいただき今後の研究を進める上で貴重なご意見となりました。ここでの経験を糧に、さらに研究を進め、来年度の分析化学討論会、年会で成果を報告できるよう精進して参ります。
博士後期課程2年 大坂雄一郎
参加した2名の学生にとって大変有意義な2日間となりました。主催頂いた先生方、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
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(謝辞)
これらの研究の一部は以下の助成を受けて行いました。
・日本学術振興会 科研費(JP22K12348)齋藤敦子
・日本科学協会2023年度笹川科学研究助成(2023-6039)大坂雄一郎
・水産無脊椎動物研究所2024年度育成研究助成(IKU2024-02)大坂雄一郎
・2024年河川基金(2024-5311-016)大坂雄一郎