理学部生命圏環境科学科

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Democracy R&Dの第3回年次総会に参加して

 熟議民主主義の普及促進に関わる団体のネットワーク「Democracy R&D」の年次総会に参加してきました。今回で3回目の開催となりますが(第1回目の様子第2回目の様子)年々参加者が増え、今年はなんと約80名が参加しました。熟議民主主義の分野では有名な、Ned Crosby氏、Lyn Carson氏や『選挙制を疑う』の執筆者David Van Reybrouck氏が一堂に会す貴重な機会となりました。

民主主義が生まれた地、マンチェスターでの開催

 今年の年次総会は、イギリス・マンチェスターで開催されました。会場は「国民の歴史博物館」で、将来の民主主義について語るのには最適な場所。セッションは大きく3つに分かれていました。一つ目が、イギリス関係者による「特別セッション」、二つ目が、ネットワークの「ルールに関する話し合い」、三つ目が、参加者の話したいテーマでグループディスカッションを行う「オープンセッション」でした。
特別セッションでは、マンチェスター市長、ブレア政権のブレインだったMatthew Taylor氏が民主主義について語った後、Lyn Carson氏がモデレーターを務め、何故、政治家から無作為抽出型の市民会議が受け入れられ難いのかについて、熱いディスカッションが交わされました。無作為抽出型の手法は、政治的な意見や利害をもって市政に積極的に発言をするような市民だけでなく、「サイレントマジョリティー」という、これまで市政に参加していなかった市民の声を取り上げる機会にもつながり、政府がより市民に身近な意思決定できることが利点として挙げられます。また、意思決定プロセスの透明性や市民からの信頼を高めることにつながるのですが、対応に困るような意見が出てきてしまった時にどうすれば良いのか?というマンチェスター市長の懸念を、簡単には払拭できないのだということを実感できる議論でした。
特別セッションの様子

ネットワーク自体も民主的

 無作為抽出の手法に馴染みのある団体の年次総会の会議の最初で、マンチェスター市長の姿を目の当たりにして、年次総会参加者のモチベーションは高まります。無作為抽出の手法を普及させていくためにはどうしたら良いのか?ネットワークは何を目指していくべきなのか?今回初めての参加者も含め、自分たちにどのようなルールがふさわしいのか話し合いました。ネットワークのルールについては、毎年話し合っていますが、誰かが決めるというよりかは、みんなで決めるというスタイル。ネットワーク自体が民主的な意思決定方法をとっているのです。
さらに面白いのは、今年から、ネットワークのマネジメントを行うメンバーを無作為抽出によって選ぶことに決まったこと。半年に一回くじ引きをして、当たったメンバーが月に1回のテレビ会議に参加することになりました。ネットワークの活性化にどのように影響するかどうか、大変興味深い取り組みだと思います。
みんなの意見を紙皿に書いてシェア

インフォーマルな話し合いが最も重要!?

 イギリスといったらパブ(居酒屋のようなところ)。夜はパブで懇親会がありました。せっかく会ったのだからと、情報交換をしたり、次回のミーティングの打ち合わせをしたり、話が尽きることはありません。私自身は、ベルリン工科大学との共同研究をしているので、次回の視察の話し合いをしてきました。(共同研究の多治見市の事例についてはこちらをご覧ください)
今回の会議は全て英語でしたが、英語で話し合いに参加するのは大変エネルギーが必要です。ただ、他の団体の取り組みについて理解できるようになると、日本でも何かしら動かなくては!とモチベーションが高まるものですね。もっと他の団体の取り組みを理解したいということにつながり、良い循環が生まれます。
夜の食事会の様子

おわりに

 毎年開催される年次総会の大きな目的の一つとして掲げられている「顔を合わせた交流」を活性化するため、今年はブラジルの仲間と一緒に自己紹介を壁に貼ってもらうことにしてみました。私は全員のスナップ写真を撮り、自己紹介カードを書いてね、とお願いする役割を担いました。「参加者全員と話ができる」と思って引き受けた仕事。今まで話したことのない方ともお話ができて、顔と名前を一致させることもできて、なかなか良いタスクだなと思いました。ここで築いたつながりを生かし、さらなる研究につなげていきたいと思います。
自己紹介のボードの前で

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