アジア4大学の合同学術発表会「第11回ジョイントセミナー」に参加して
2019年11月13日(水)〜15日(金)にタイのクラビで開催されたThe 11th Joint Seminar on Biomedical Sciencesに参加してまいりました。今回のテーマは、“Variety and Controversy to Creativity(創造に向けた多様性と議論)”。初めて参加する国際学会、どのような議論が行われるのか期待半分、不安半分で挑んできました。
Joint Seminar on Biomedical Sciencesとは?
Joint Seminar on Biomedical Sciencesとは、昆明大学(中国)、プリンスソンクラ大学(タイ)、チェンマイ大学、(タイ)、東邦大学(日本)の4大学が1993年から合同で開催している国際学会です。2年に一度開催されており、今年はタイのクラビで開催されました。医学、薬学に関わる発表が中心となりますが、今年から環境科学もテーマに加えていただき、生命圏環境科学科から大越先生、齋藤先生、大学院生の布施くん、竹内が参加してまいりました。
大越先生は”Effects of ground uplift, construction of an artificial tidal and tsunami seawalls on marine life and local residents following the 2011 Great East Japan Earthquake(2011年東日本大震災後の地盤隆起、人工干潟および津波護岸の建設による海洋生物と地域住民に対する影響)”というタイトルで口頭発表され、齋藤先生は”Determination of Organic Pollutants in Environmental Samples from Tokyo Bay, Japan(東京湾の環境サンプル中の有機汚染物質の測定)”、布施くんは”Fluorescence Enhancement of Nitroarenes and Its Analytical Application(ニトロアレーンの蛍光増強とその分析的応用)” 、竹内は、”Public Participation for Health Promotion(健康増進政策への市民参加)”というタイトルでポスター発表をしました。喜ばしいことに、齋藤先生がポスター優秀賞を受賞されました。齋藤先生おめでとうございます!
大越先生は”Effects of ground uplift, construction of an artificial tidal and tsunami seawalls on marine life and local residents following the 2011 Great East Japan Earthquake(2011年東日本大震災後の地盤隆起、人工干潟および津波護岸の建設による海洋生物と地域住民に対する影響)”というタイトルで口頭発表され、齋藤先生は”Determination of Organic Pollutants in Environmental Samples from Tokyo Bay, Japan(東京湾の環境サンプル中の有機汚染物質の測定)”、布施くんは”Fluorescence Enhancement of Nitroarenes and Its Analytical Application(ニトロアレーンの蛍光増強とその分析的応用)” 、竹内は、”Public Participation for Health Promotion(健康増進政策への市民参加)”というタイトルでポスター発表をしました。喜ばしいことに、齋藤先生がポスター優秀賞を受賞されました。齋藤先生おめでとうございます!
様々な分野にまたがる研究発表
口頭発表は合計26件で、シンポジウムトピックは8つのテーマ1. 癌2. ジェネリック医薬品3. 感染症4. 健康情報/ビッグデータ/バイオインフォマティックス5. メディカルイノベーションと技術6. 環境問題/海洋生態学7. 高齢化社会8. 健康科学教育に分かれていました。
我らが大越先生は6. 環境問題/海洋生態学のテーマで、東日本大震災後に建設された堤防について紹介し、生態系の連続性がなくなってしまうリスクについてお話しされました。その他、温暖化の影響で増えてきている毒を持ったクラゲによる被害に対するコミュニティの取り組み、QOL(Quality of Life)をアンケート調査によって説明しようとした研究、日本における多環芳香族炭化水素の測定結果と健康への影響に関する発表がありました。座長は齋藤先生が務められて、活発な議論が行われました。
我らが大越先生は6. 環境問題/海洋生態学のテーマで、東日本大震災後に建設された堤防について紹介し、生態系の連続性がなくなってしまうリスクについてお話しされました。その他、温暖化の影響で増えてきている毒を持ったクラゲによる被害に対するコミュニティの取り組み、QOL(Quality of Life)をアンケート調査によって説明しようとした研究、日本における多環芳香族炭化水素の測定結果と健康への影響に関する発表がありました。座長は齋藤先生が務められて、活発な議論が行われました。
5分ほど歩けば海、夕日を見に行っても目がいってしまうのは・・・?
1日目の会議の後、少し時間があったので夕日を見に海まで行ってきました。ちょうど良い時間帯で夕日をうっとり眺めていたのですが、カニが作った土団子が線状に転がっており、齋藤先生と観察会が始まりました。後で調べてみたところ、スナガニの仲間で、砂を口に入れ砂中の有機物やプランクトンを濾過摂食するため、残りの砂が捨てられて巣穴の周りに小さな砂団子が残されるということでした。2日目の会議の後も夕食前に夕日を見ておりましたが、浜辺の生態観察が始まり、3日目のエクスカーションでは、シュノーケリングをしながら海の生態観察、やっぱり生命圏!としみじみ思いました。
様々なコラボレーションの可能性
医学系、薬学系の発表が多いわけですが、医療の教育現場においても、「実践できる人材育成」の必要性が論じられていました。環境分野でも同様で、どうしたらそのような人材を育成できるのかという課題は共通しています。今回与えられたキーワードはコラボレーション。様々な分野の融合領域に実践できる人材育成のヒントがあるのだと思いました。自治体や企業と連携をしながら医療アプリをつくっている先生からも、様々な関係者との調整が大変と聞きましたが、その大変さの中に新しい学びがあり、それらを教育とどうつなぎ合わせていくのか、ということが教員に求められているのではないかと感じました。意外な収穫があった国際学会、次回は2年後に中国の昆明大学で行われますので、興味のある学生さんは一緒に行きましょう!