地球化学
Geochemistry
担当教員 山口 耕生
選択 | 2単位 | 3年春学期
授業目的
地球の自然環境における主要化学種の挙動と元素循環、およびその時間的進化を通して、「地球システム」の理解を深めることができる。
授業内容
地球を構成する元素の起源・特徴を学んだ後、地球の各構成部分(特に大気・海洋・大陸等の地球表層環境)における化学種の分布・性質・挙動、(微)生物との相互作用、及びその時間的な化学進化を概観する。地球化学の理論的基礎(元素の性質・周期表・化学熱力学・結晶化学・化学平衡・溶解度・反応速度論等)をベースにして、鉱物レベルのミクロな対象から全地球規模のマクロな対象まで、化学の原理が地球環境を対象とした科学研究にどのように応用されるかを学習する。
No.1 | プロローグ:地球化学とは |
No.2 | 初期宇宙での元素形成、宇宙と地球における元素存在度 |
No.3 | 地球の形成・分化・化学組成、およびその進化 |
No.4 | 岩石・鉱物の化学組成、結晶構造 |
No.5 | 岩石の風化・変質における元素の移動、土壌/粘土鉱物の形成 |
No.6 | 海洋の地球化学1(海水の起源、化学組成の変遷、元素の深度分布) |
No.7 | 海洋の地球化学2(海底熱水活動、古海洋学、深海掘削) |
No.8 | 炭酸塩の地球化学、中間試験とまとめ |
No.9 | 海底・湖沼の堆積物の地球化学、初期続成作用 |
No.10 | 炭素・窒素・硫黄・リンの地球化学循環 |
No.11 | 安定同位体の地球化学(同位体分別の原理、表現法、分析法、等) |
No.12 | 安定同位体の地球化学(炭素・窒素・硫黄・酸素・鉄をはじめとする遷移金属の安定同位体) |
No.13 | 放射性同位体の地球化学、地球年代学 |
No.14 | 隕石の化学、地球史における表層環境の変遷と元素循環の進化 |
No.15 | 学習到達度の確認 |
関連科目
予め学んでおくとよい科目:量子化学 環境化学Ⅰ 環境化学Ⅱ 地学
この科目に続く内容の科目:該当なし
この科目に続く内容の科目:該当なし
教科書・参考書
【教科書】
特に指定しないが、以下のシリーズが大変参考になる。
- 指定しない
特に指定しないが、以下のシリーズが大変参考になる。
- Treatise on Geochemistry, Vol. 1~9 (Editors-in-Chief: H.D. Holland & K.K. Turekian, Elsevier)
- 「地球惑星システム科学入門」・「地球システムの化学」(両方とも鹿園直達著、東京大学出版会)
- 必要に応じて随時配布する
評価方法
主に中間試験(40%)・期末試験(50%)により評価する。随時課す宿題やレポート類(5%)、および講義への積極的な姿勢(5%)も評価の対象とする。
オフィスアワー
授業終了後、昼休み
その他
科目の専門性から、化学科以外の履修生は高校で化学を履修していることが望ましい。
地学を履修していれば、さらに望ましい。
プリントは全て英語なので、予習復習が必須である。
卒業研究で地球化学教室(山口)を希望する者は、履修が望ましい。
大学院(内部進学)で地球化学教室(山口)を希望する場合も、履修が望ましい。
地学を履修していれば、さらに望ましい。
プリントは全て英語なので、予習復習が必須である。
卒業研究で地球化学教室(山口)を希望する者は、履修が望ましい。
大学院(内部進学)で地球化学教室(山口)を希望する場合も、履修が望ましい。