高校生のための夏休み理科教室2012
高校生のための夏休み理科教室が7月27日と28日に開催しました。今年の実験はAコース「すすからサッカーボール分子を分けてみよう」とBコース「光る有機分子をつくってみよう」でした。両日とも合わせて45名の高校生が参加してくれました。
Aコース: 「すすからサッカーボール分子を分けてみよう」
サッカーボール分子フラーレンC60は1985年に発見された新しい炭素同素体ですが、実物を見た高校生はほとんどいないのではないでしょうか。特殊な「すす」の中から、フラーレンC60をクロマトグラフィーで分離し、同定してみました。
Bコース: 「光る有機分子をつくってみよう」
化学物質の中には、受け取ったエネルギーを光として放出するものがあります。この現象を化学発光とよび、ケミカルライトに応用されています。本講座では、化学発光を起こす有機物質を合成し、化学発光現象を体験します。光によって進行する化学反応を色の変化で観察します。また逆に、光を生み出す化学反応も行います。ホタルの光の再現と血痕検出反応を体験してもらいました。
実験を終えて
実験終了後には、参加者に学科主任から終了証書が手渡されました。その後、大学院生や教員交えて懇親会が行われました。
参加した高校生や教員に実験について聞いてみると
- 『ここまで長い実験は初めてだったので、だんだん興味がわいて、何で色が変わるの?など疑問に思いました。ほんのちょっとしか、できないのに時間をかけて実験を行うのはものすごく達成感がありました。楽しんでできました。7時間は長いと思ったけど、あっという間に終わってしまいました。』
- 『フラーレンは授業で少し聞いた程度でしか知らなかったので、今回の教室を通して、深く知ることができてよかったです。溶液の色がとても綺麗で、固体になったとき真っ黒になって面白かった。教えてくれた方々がみんなフレンドリーでとても楽しめました。』
- 『最初は一つ一つの作業に緊張して大変だったけど、実験を進めていく内に自然と楽しむことができました。高校の授業で学習したことを生かせたことに感動と喜びを感じることができました。高校には備わっていない様々な実験器具を使うことができ、とても勉強になりました。先輩方もとても優しく、丁寧に教えて下さったり、うれしかったです。昼食もとても美味しかったです。ごちそうさまでした。』
- 『実験器具の使用方法などから丁寧に説明してくれたのが良かった。変化が激しく面白かった。』