クラウンエーテルの性質
クラウンエーテルの最大の特徴はその“穴”にあった大きさのアルカリ金属イオンを見分けて、選択的に錯体を形成することにあります。クラウンエーテルが発見されるまではそのような性質を持つ有機化合物はありませんでした。
図に三種類の代表的なクラウンエーテルを示します。左から12-クラウン-4、15-クラウン-5、18-クラウン-6と呼ばれている化合物です。それらの下に分子モデルを示してあります。それぞれの化合物の中心には右から、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンを一緒に示しておきました。それぞれのクラウンエーテルの“穴”と各イオンの大きさがちょうど良い組み合わせになっていることがわかります。クラウンエーテルはこの“穴”の大きさに合う金属イオンを「選択的に補促」することができるのです。
図に三種類の代表的なクラウンエーテルを示します。左から12-クラウン-4、15-クラウン-5、18-クラウン-6と呼ばれている化合物です。それらの下に分子モデルを示してあります。それぞれの化合物の中心には右から、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンを一緒に示しておきました。それぞれのクラウンエーテルの“穴”と各イオンの大きさがちょうど良い組み合わせになっていることがわかります。クラウンエーテルはこの“穴”の大きさに合う金属イオンを「選択的に補促」することができるのです。
クラウンエーテルの名前
クラウンエーテルのような環状の化合物をIUPAC(国際純正および応用化学連合)に定められている命名法で名前をつけるととても複雑になります。たとえば、一番右に示してある「18-クラウン-6」と呼ばれている化合物の名前は次1,4,7,10,13,16-ヘキサオキサシクロオクタデカンとなってしまいます(図では右上の酸素を1にしています)。
その意味は、
1,4,7,10,13,16-ヘキサオキサ:1,4,7,10,13,16-位に6個酸素がある
シクロ:環状の
オクタデカン:炭素18の飽和炭化水素
です。このような簡単なクラウンエーテルでもとても複雑な名前になってしまうので、ペダーセンさんは18-クラウン-6(18員環で酸素原子を6原子もつクラウンエーテル)のように表す。簡単でわかりやすい名前を提唱しました。現在でもその名前が広く使われています。
その意味は、
1,4,7,10,13,16-ヘキサオキサ:1,4,7,10,13,16-位に6個酸素がある
シクロ:環状の
オクタデカン:炭素18の飽和炭化水素
です。このような簡単なクラウンエーテルでもとても複雑な名前になってしまうので、ペダーセンさんは18-クラウン-6(18員環で酸素原子を6原子もつクラウンエーテル)のように表す。簡単でわかりやすい名前を提唱しました。現在でもその名前が広く使われています。