曽根研究室
所属教員
研究内容
神経発生と神経変性の分子機構
ヒトや動物の脳には複雑な神経回路がありますが、その機能原理には未解明の部分が多く残されています。私たちは、神経回路形成、および脳機能の破綻を引き起こす神経変性疾患(アルツハイマー病など)の分子メカニズムを明らかにすることを目指しています。主な研究方法としては、ショウジョウバエを用いて、様々な変異体の分子・細胞・個体レベルでの表現型解析や、新しい変異体の単離と解析を行っています。特に、私たちは脳の中で神経細胞どうしが情報をやりとりする場所であるシナプスに着目しており、シナプスではたらくタンパク質を細胞体からシナプスへ運ぶ機構に興味を持っています。これまでに私たちは、アルツハイマー病の原因タンパク質がシナプスへ運ばれなくなる変異体を発見し、その変異体が神経変性に似た症状を示すことを見出しています。