理学部生物分子科学科

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元素分析 (elemental analysis)

 ある有機化合物中に存在する炭素や水素、その他の元素の質量比を求める分析法。高等学校の教科書には、炭素・水素・酸素のみからなる有機化合物の組成式の決定法として紹介されている。有機化合物を乾燥酸素中で完全燃焼させ、炭素を二酸化炭素に、水素を水に変換して、その質量を測定する。このとき、水は塩化カルシウムに、二酸化炭素はソーダ石灰(CaO+NaOH)に吸収させる。ソーダ石灰は二酸化炭素と水の両方を吸収する性質があるため、塩化カルシウムの後にソーダ石灰を置かなければならない。分析する有機化合物の質量と、生成した二酸化炭素、水の質量、各元素の原子量から、分析の対象となる化合物の組成式を推定できる。また、別の方法で、その化合物の分子量を決めておく必要がある。計算式は、教科書を参照。なお、燃焼させるために外部から酸素を加えるため、酸素の質量比をこの方法で直接求めることはできない。そのため、教科書では「炭素・水素・酸素のみからなる有機化合物」とのただし書きが入り、酸素の質量は、サンプルの質量から、炭素と水素の質量を差し引いたものとして算出される。

 研究の現場では、私たちは「炭素・水素・酸素のみからなる有機化合物」だけを取り扱うわけではない。実際には、炭素・水素・酸素以外の元素についても元素分析をおこなうことができる。例えば窒素は、試料を酸化して窒素を硝酸イオンにして定量する方法や、酸化した後さらに還元してN2として定量する方法などが知られている。また、元素分析は未知化合物の構造式を決定するという利用法以外にも、構造が決まった化合物の純度を保証する分析法としても重要である。
 元素分析では、サンプルへの微量の不純物の混入が、結果に重大な影響を与える。このため、実際の実験では、十分に精製したサンプルを細心の注意を払って分析しなければならない。例えば、グルコース(C6H12O6)1分子に対して、1分子の水が共存している場合、分析によって得られる推定分子式はC6H14O7となり、正しい結果を得ることはできない。サンプルを大気中で放置した場合、水分を吸着することは一般的であり、上記のような不正確な結果が得られる可能性があることを常に意識する必要がある。

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