酸性雨 (acid rain)
雨水は、大気中の二酸化炭素が溶けて炭酸になるため、pH = 5.6程度の弱酸性を示す。それよりも強い酸性を示す雨水を、酸性雨と呼ぶ。石油や石炭などの燃焼により発生する窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)が、雨水に溶けて硝酸や硫酸といった強酸を作り、酸性雨となる。火力発電所や工場、自動車、飛行機などが、NOxやSOxの発生源となっている。人為的なものだけではなく、火山から出る火山ガスに含まれる硫化水素や二酸化硫黄などのSOxや塩化水素も、酸性雨の原因となる。
酸性雨による被害にはいろいろなものがある。森林が枯れたり、湖や川が酸性になって魚が生きられなくなることがある。また土壌が酸性になり、ミミズや微生物が生きられなくなる。最近、赤ではなく、青いアジサイをよく見かけるようになった。アジサイの色素(アントシアニン)は、アルカリ性では赤、酸性では青になる性質があり、酸性雨によって酸性になった土壌で育つアジサイは青くなるのである*。その他にも、大理石でできた歴史的建造物や彫刻が溶けてしまうなど、深刻な影響が出ている。
*アジサイの色を決める要因として、他にも金属イオン濃度や助色素などが知られている。
酸性雨による被害にはいろいろなものがある。森林が枯れたり、湖や川が酸性になって魚が生きられなくなることがある。また土壌が酸性になり、ミミズや微生物が生きられなくなる。最近、赤ではなく、青いアジサイをよく見かけるようになった。アジサイの色素(アントシアニン)は、アルカリ性では赤、酸性では青になる性質があり、酸性雨によって酸性になった土壌で育つアジサイは青くなるのである*。その他にも、大理石でできた歴史的建造物や彫刻が溶けてしまうなど、深刻な影響が出ている。
*アジサイの色を決める要因として、他にも金属イオン濃度や助色素などが知られている。
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