有機化学I
講義と関係する高等学校の教科書の内容
講義の概要
化学結合と分子の成り立ち、分子のかたちなどを「軌道」という考え方に基づいて学んでいきます。「軌道」のような基本的な考え方を理解することで、膨大な数の有機化合物の分子のかたちや性質を(単に暗記するのではなく)推定できるようになります。例えば、C-C単結合はそれを軸にして回転がおこるのと対照的に、C=C二重結合では回転がおこらないためにシス・トランス異性体があることを高等学校で学びますが、これらも軌道の考え方を使ってうまく説明できます。
単一の構造式ではうまく表現できない化学種(例えば、ベンゼンは単結合と二重結合が交互にあるわけではない)を表現するための共鳴法や、「芳香族」とはベンゼンを含む多様な化合物にあてはまる考え方であることなども学びます。
鏡像異性体(光学異性体)を区別して表現する方法なども学びます。
有機反応をさらに深く理解するための表現方法として、巻矢印(曲がった矢印)の使い方を学びます。この巻矢印は、様々な有機反応の進み方(反応機構)を理解するために大変重要なものです。これが正しく書けるようになると、有機化学に対する認識が、「暗記する科目」から「知識を活用する創造的な科目」へと変わることでしょう。
単一の構造式ではうまく表現できない化学種(例えば、ベンゼンは単結合と二重結合が交互にあるわけではない)を表現するための共鳴法や、「芳香族」とはベンゼンを含む多様な化合物にあてはまる考え方であることなども学びます。
鏡像異性体(光学異性体)を区別して表現する方法なども学びます。
有機反応をさらに深く理解するための表現方法として、巻矢印(曲がった矢印)の使い方を学びます。この巻矢印は、様々な有機反応の進み方(反応機構)を理解するために大変重要なものです。これが正しく書けるようになると、有機化学に対する認識が、「暗記する科目」から「知識を活用する創造的な科目」へと変わることでしょう。