理学部生物分子科学科

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在校生インタビュー

坂野 太一さん
(大学院生物分子科学専攻 博士前期課程1年/
千葉県立船橋東高校出身)

酵素やホルモンの働きを光でコントロール

坂野 太一さん
坂野 太一さん

有機化合物としてのDNAやタンパク質

高校に入学してすぐの頃は建築もいいと思っていたのですが、次第に化学が一番好きになってきました。化学IIの教科書の最後の方に出てきた、有機化合物としてのDNAやタンパク質のところがとてもおもしろくて、生命科学を勉強できる大学を探しました。大学は基本的に自分で選びましたが、最終的には家族の勧めもあって東邦に決めました。入学前の春休みには学科紹介ムービーを見て、これから始まる夢のキャンパスライフにワクワクしていました(笑)。

コンピューターグラフィックスで「最先端」に触れる

入学後は友達もできて、すぐに新しい環境になじみました。印象に残っているのが後藤先生のコンピューターを使った実験で、タンパク質の立体構造を自分で描画して自由に動かしたことです。それまで本でしか見たことがなかった、膜タンパク質が膜を貫通している様子をいろいろな角度から見て感動しました。実際に研究者が利用するデータベースにアクセスするなど、やっと最先端にたどり着いたと思いました。これまでの座学の授業内容がリアルに再現され、最先端の科学の世界を垣間見れた面白い授業でした。

アルティメット!

それから、入学してすぐに“アルティメット”サークルHEROZを創設しました。アルティメットというのは、バスケットボールとサッカーを合わせたような、フリスビーを使った7人制の競技です。スポーツをやりたかったのですが、学内に気に入った部活やサークルがなくて、インターネットで探して見つけました。まずフリスビーを買って部員を集めるところからのスタートでした。すごくおもしろいですよ。現在も大学内の大きな人工芝のグラウンドで、たくさんの後輩達が男女ミックスでフリスビーを投げては、楽しそうに走り回っています。
アルティメットサークルHEROZ
アルティメットサークルHEROZ

大学院進学

大学卒業後、大学院に進学しました。入学してすぐに研究したいと思い始めたからです。考えることが好きなので研究職に就きたい、それなら大学院に進学した方がいいと考えました。古田研究室を選んだのは、有機合成ができるようになりたかったからです。

酵素やホルモンの働きを光でコントロール

研究テーマは、光で活性化するcAMPの開発です。cAMPは様々な酵素やホルモンの働きに関与する重要な分子です。光を照射した時だけ機能するcAMP化合物を合成できれば、酵素やホルモンの働きを光でコントロールできます。古田研では、有機合成と遺伝子工学の両方ができるので、自分で化合物を合成して、自分で細胞の中に入れてその活性を調べることができます。

合成がうまく進んだ時や良い結果が出た時は、本当に楽しいですね。先日、せっかく苦労して合成した化合物がうまく機能しなかったことがありました。その時はがっかりしたのですが、古田先生がその化合物をアメリカにいる知り合いの研究者に送ってくれて、別の優れた機能があることが分かりました。すごく嬉しかったです。

海外の学会で研究発表

昨年の12月にハワイで行われたPacifichem2015(環太平洋国際化学会議2015)で、英語でポスター発表をしました。4年生で研究室に入った時からこの学会を目標にTOEICの勉強を始めました。古田先生が研究室にたくさんの参考書を揃えてくれていて、1年間でスコアが610点から810点まで上がりました。先生からは900点突破を目指すように言われています(笑)。でも学会会場で会話した時、うまく伝わらないことがありました。悔しかったですね。もっとがんばろうと思います。
Pacifichem2015の発表ポスターの前で
Pacifichem2015の発表ポスターの前で

就職活動スタート

実際にやってみて有機合成はやっぱり楽しいので、合成ができる化学系の会社に研究職として就職したいと思っています。今の研究もあと1年しかできませんから、いい化合物を合成して、実際に細胞や組織、個体で機能するところまでもっていきたいですね。
(2016年2月)

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