2019年度 理科教室(高等学校理科教諭向け)の報告
生物学科からは、
・「細胞培養を始めよう!」(担当:多田政子教授)
・「葉の形の多様性」(担当:下野綾子講師)
・「動物の行動を科学する!動物園での行動観察法」(担当:井上英治講師)
を行いました。
関東圏だけでなく、福島県や大阪府、鳥取県の高校の先生方に貴重なお休みを割いて参加して頂きました。
細胞培養を始めよう!
「細胞培養を始めよう!」を14名の先生にご参加頂いて実施致しました。培養を行うために最低限必要な、クリーンベンチ、CO2インキュベーター、倒立顕微鏡、器具や試薬を滅菌するための設備などの説明をしました。また、細胞の特性にあった培養液の調整が必要ですが一般的なマウス培養細胞株SL10の解凍・培養・凍結方法を体験して頂きました。また、SL10はiPS細胞培養のフィーダー細胞として用いられていることから、フィーダー細胞とは何かについても解説しました。さすが高校の理科の先生。集中力・理解力・実践力が優れていて、難なく時間通り進められました。
花の形・葉の形の多様性
「葉の形の多様性」を15名の先生にご参加頂いて実施致しました。キャンパスに生育する身近な植物を材料に葉の形質について考えました。植物の葉は種ごとに形や厚さが様々です。葉の寿命と葉の厚さの関係を調べることで、「どのような特性の葉を、どのくらいの期間つけていれば稼ぎがいいのか」について考えました。
動物の行動を科学する! 動物園での行動観察法
「動物の行動を科学する! 動物園での行動観察法」には14名の先生にご参加頂き、霊長類の種数が豊富な千葉市動物公園において研修を行いました。霊長類の形態的特徴や進化について、それぞれの展示前で説明した後に、行動観察を行って頂きました。その後、動物公園内のセミナー室で、収集した行動データを入力し、そのデータを用いて、データ解析の例を説明致しました。