プレスリリース 発行No.1612 令和8年6月1日
アレルギー関連サイトカインIL-33放出の最終スイッチを発見
~ 細胞ごとに異なるタイミングで放出 ~
~ 細胞ごとに異なるタイミングで放出 ~
東邦大学医学部生体防御研究室の鹿子木拓海大学院生と中野裕康特任教授らの研究グループは、炎症やアレルギーに関わる物質インターロイキン-33(以下、IL-33)が、細胞から放出されるタイミングに細胞ごとの違いがあることを発見しました。これまでIL-33は、細胞膜に小さな穴が開くとすぐに放出されると考えられていましたが、実際には放出までの時間に大きなばらつきがあり、研究で、その違いに細胞膜を壊すタンパク質「Ninj1」が関わっている可能性が示されました。この発見は、アレルギーや線維症など、IL-33が関与する病気の新しい治療法につながることが期待されます。
この研究成果は2026年5月21日に科学誌「Communications Biology」に掲載されました。
本研究は広島大学大学院医系科学研究科医化学教室 森脇健太教授、株式会社ライブセルダイアグノシス 山岸舞代表取締役、東京大学先端科学技術研究センター光量子イメージング分野 白崎善隆准教授、名古屋大学大学院生命農学研究科動物科学専攻動物遺伝育種学研究室 隅山健太教授らとの共同研究です。
この研究成果は2026年5月21日に科学誌「Communications Biology」に掲載されました。
本研究は広島大学大学院医系科学研究科医化学教室 森脇健太教授、株式会社ライブセルダイアグノシス 山岸舞代表取締役、東京大学先端科学技術研究センター光量子イメージング分野 白崎善隆准教授、名古屋大学大学院生命農学研究科動物科学専攻動物遺伝育種学研究室 隅山健太教授らとの共同研究です。
発表者名
鹿子木 拓海(東邦大学大学院医学研究科 博士課程4年)
中野 裕康(東邦大学医学部生体防御研究室 特任教授)
中野 裕康(東邦大学医学部生体防御研究室 特任教授)
発表のポイント
- IL-33(注1)を蛍光タンパク質との融合タンパク質として発現する細胞を構築することで、IL-33放出を1細胞レベルでリアルタイムに観察できる解析系を構築しました。
- ネクロプトーシス細胞では、細胞膜破裂と同時にIL-33が瞬時に放出されることを明らかにしました。
- アポトーシス細胞やパイロトーシス細胞では、細胞膜に小さな穴が開いた後に、IL-33がほぼ同時に放出される細胞と、放出のタイミングが遅延する細胞が存在することを発見しました。
- IL-33放出にはガスダーミン(注2)よりも、細胞膜破裂分子Ninj1(注3)が重要であることを明らかにしました。
- IL-33放出機構を制御することで、炎症疾患やアレルギー疾患の新たな治療法開発につながる可能性があります。
発表内容
本研究の背景
私たちの体では、感染が起きたり組織が障害されたりした場合、細胞が炎症を誘導する分子を放出して免疫細胞に危険を知らせます。それらはDanger-associated molecular patterns (DAMPs)(注4)と総称されています。IL-33は生きた細胞では、細胞の核内に存在していますが、細胞が傷害を受けると、細胞膜傷害に伴い細胞外へ放出され、アレルギー反応や炎症反応を引き起こします。しかし、IL-33がどのタイミングで、どのように細胞外へ出るのかについては十分に理解されていませんでした。近年、ガスダーミンというタンパク質が細胞膜に小孔を形成することでIL-1βやIL-18などの炎症性サイトカインを放出することが報告されていました。一方、Ninj1という分子が最終的な細胞膜破裂を担うことも知られていましたが、IL-33放出との関係は不明でした。
私たちの体では、感染が起きたり組織が障害されたりした場合、細胞が炎症を誘導する分子を放出して免疫細胞に危険を知らせます。それらはDanger-associated molecular patterns (DAMPs)(注4)と総称されています。IL-33は生きた細胞では、細胞の核内に存在していますが、細胞が傷害を受けると、細胞膜傷害に伴い細胞外へ放出され、アレルギー反応や炎症反応を引き起こします。しかし、IL-33がどのタイミングで、どのように細胞外へ出るのかについては十分に理解されていませんでした。近年、ガスダーミンというタンパク質が細胞膜に小孔を形成することでIL-1βやIL-18などの炎症性サイトカインを放出することが報告されていました。一方、Ninj1という分子が最終的な細胞膜破裂を担うことも知られていましたが、IL-33放出との関係は不明でした。
本研究の成果
今回の研究で用いたLive-cell imaging of secretion activity (LCI-S法)(注5)という技術は、サイトカインなどが細胞から放出される瞬間を、細胞1個ずつについてリアルタイムで観察できる解析技術です。本研究では、炎症やアレルギー反応に重要なサイトカインであるIL-33の放出を可視化するため、IL-33とmCherryと呼ばれる蛍光タンパク質とを融合させたタンパク質を恒常的に発現する細胞を作製しました。そして、LCI-S法を用いて細胞から放出されたIL-33-mCherryについて、その蛍光を全反射顕微鏡(注6)で検出することで、IL-33が細胞外へ放出される様子をリアルタイムで解析しました。
一般的に用いられているウェスタンブロット法(注7)やELISA(注8)では、多数の細胞をまとめて解析するため、「細胞集団全体としてどれくらいIL-33が放出されたか」は測定できますが、個々の細胞が「いつ」「どのような過程を経て」IL-33を放出したかを調べることは困難でした。これに対してLCI-Sでは、細胞膜が傷害されるタイミングとIL-33放出のタイミングを同時に解析できるため、細胞ごとの違いを詳細に評価することができます。
その結果、ネクロプトーシス細胞(注9)では、細胞膜の破壊とIL-33放出がほぼ同時に起こる一方(図1a)、アポトーシス(注10)やパイロトーシス(注11)では、IL-33は細胞死が起こると同時に一律に放出されるわけではなく、細胞によって放出までの時間に大きな違いがあることが明らかになりました(図1b, c)。詳細な解析から細胞膜に小さな穴が開いた後もしばらくIL-33が放出されない細胞が存在することがわかりました。
さらに本研究では、細胞膜に小孔を形成するガスダーミン分子を欠損した細胞と、細胞膜の最終的な破壊を担うNinj1を欠損した細胞を比較しました。その結果、ガスダーミン欠損細胞ではIL-33放出は部分的にしか低下しなかった一方、Ninj1欠損細胞ではIL-33放出が著しく抑制されました(図2)。この結果から、IL-33放出にはガスダーミンによる小孔形成だけでは不十分であり、最終的な細胞膜破壊を引き起こすNinj1が中心的な役割を担っていることが明らかになりました。また、細胞によってIL-33放出のタイミングにばらつきが見られたことから、Ninj1が活性化されるタイミングの違いが、細胞間の放出の違いを生み出している可能性が示されました。
これらの成果は、喘息やアレルギー、肺線維症など、IL-33が関与するさまざまな炎症性疾患の病態理解につながるだけでなく、Ninj1を標的とした新しい治療法開発につながる可能性があります。
今回の研究で用いたLive-cell imaging of secretion activity (LCI-S法)(注5)という技術は、サイトカインなどが細胞から放出される瞬間を、細胞1個ずつについてリアルタイムで観察できる解析技術です。本研究では、炎症やアレルギー反応に重要なサイトカインであるIL-33の放出を可視化するため、IL-33とmCherryと呼ばれる蛍光タンパク質とを融合させたタンパク質を恒常的に発現する細胞を作製しました。そして、LCI-S法を用いて細胞から放出されたIL-33-mCherryについて、その蛍光を全反射顕微鏡(注6)で検出することで、IL-33が細胞外へ放出される様子をリアルタイムで解析しました。
一般的に用いられているウェスタンブロット法(注7)やELISA(注8)では、多数の細胞をまとめて解析するため、「細胞集団全体としてどれくらいIL-33が放出されたか」は測定できますが、個々の細胞が「いつ」「どのような過程を経て」IL-33を放出したかを調べることは困難でした。これに対してLCI-Sでは、細胞膜が傷害されるタイミングとIL-33放出のタイミングを同時に解析できるため、細胞ごとの違いを詳細に評価することができます。
その結果、ネクロプトーシス細胞(注9)では、細胞膜の破壊とIL-33放出がほぼ同時に起こる一方(図1a)、アポトーシス(注10)やパイロトーシス(注11)では、IL-33は細胞死が起こると同時に一律に放出されるわけではなく、細胞によって放出までの時間に大きな違いがあることが明らかになりました(図1b, c)。詳細な解析から細胞膜に小さな穴が開いた後もしばらくIL-33が放出されない細胞が存在することがわかりました。
さらに本研究では、細胞膜に小孔を形成するガスダーミン分子を欠損した細胞と、細胞膜の最終的な破壊を担うNinj1を欠損した細胞を比較しました。その結果、ガスダーミン欠損細胞ではIL-33放出は部分的にしか低下しなかった一方、Ninj1欠損細胞ではIL-33放出が著しく抑制されました(図2)。この結果から、IL-33放出にはガスダーミンによる小孔形成だけでは不十分であり、最終的な細胞膜破壊を引き起こすNinj1が中心的な役割を担っていることが明らかになりました。また、細胞によってIL-33放出のタイミングにばらつきが見られたことから、Ninj1が活性化されるタイミングの違いが、細胞間の放出の違いを生み出している可能性が示されました。
これらの成果は、喘息やアレルギー、肺線維症など、IL-33が関与するさまざまな炎症性疾患の病態理解につながるだけでなく、Ninj1を標的とした新しい治療法開発につながる可能性があります。
今後の展望
IL-33は喘息などのアレルギー疾患、肺線維化、自己免疫疾患、がんなど多くの病態に関与しています。本研究により、IL-33放出の最終段階としてNinj1依存的細胞膜破裂が重要であることが明らかになったことから、Ninj1を標的とすることで過剰なアレルギー反応や炎症を抑制できる可能性があります。また、本研究で用いた1細胞リアルタイム解析技術は、今後さまざまな炎症性分子や細胞死機構の解析にも応用できると期待されます。
IL-33は喘息などのアレルギー疾患、肺線維化、自己免疫疾患、がんなど多くの病態に関与しています。本研究により、IL-33放出の最終段階としてNinj1依存的細胞膜破裂が重要であることが明らかになったことから、Ninj1を標的とすることで過剰なアレルギー反応や炎症を抑制できる可能性があります。また、本研究で用いた1細胞リアルタイム解析技術は、今後さまざまな炎症性分子や細胞死機構の解析にも応用できると期待されます。
発表雑誌
雑誌名
「Communications Biology」(2026年5月21日)
論文タイトル
Temporal Control of Ninj1 Activation Determines Cell-to-Cell Heterogeneity in IL-33 Release
著者
Takumi Kanokogi, Sachiko Komazawa-Sakon, Shin Murai, Kenta Moriwaki, Yoshitaka Shirasaki,
Mai Yamagishi, Kenta Sumiyama, Kazuma Kishi, Hiroyasu Nakano
DOI番号
10.1038/s42003-026-10300-1
論文URL
https://doi.org/10.1038/s42003-026-10300-1
「Communications Biology」(2026年5月21日)
論文タイトル
Temporal Control of Ninj1 Activation Determines Cell-to-Cell Heterogeneity in IL-33 Release
著者
Takumi Kanokogi, Sachiko Komazawa-Sakon, Shin Murai, Kenta Moriwaki, Yoshitaka Shirasaki,
Mai Yamagishi, Kenta Sumiyama, Kazuma Kishi, Hiroyasu Nakano
DOI番号
10.1038/s42003-026-10300-1
論文URL
https://doi.org/10.1038/s42003-026-10300-1
用語解説
(注1)インターロイキン-33(IL-33)
IL-33はIL-1ファミリーに属するサイトカインで、通常は細胞核内に存在しています。
組織傷害に伴い細胞膜が傷害されるとIL-33は細胞外へ放出され、免疫細胞に作用することで炎症反応やアレルギー応答を誘導します。
(注2)ガスダーミン
ガスダーミンは細胞膜孔形成タンパク質ファミリーの一種であり、カスパーゼやプロテアーゼによる活性化後、細胞膜に小孔を形成します。ガスダーミンDは主にパイロトーシスに、ガスダーミンEはアポトーシスに関与し、いずれも炎症性細胞死を促進することが知られています。
(注3)ニンジュリン-1(Ninj1)
Ninj1はアポトーシスやパイロトーシスなどの細胞死の最終段階で細胞膜の破裂を起こす膜タンパク質です。
その結果細胞膜が破裂することで、細胞内分子が細胞外へ放出され強い炎症を惹起します。
(注4)DAMPs(Danger-associated molecular patterns)
細胞が傷害を受けたり壊れたりした際に、細胞外へ放出される分子の総称です。
放出されたDAMPsは免疫細胞を活性化し、炎症や免疫反応を引き起こします。IL-33やHMGB1は代表的なDAMPsとして知られています。
(注5)LCI-S法
LCI-S法は、Live-cell imaging of secretion activityの略で、細胞から放出されたサイトカインやDAMPsなどを蛍光シグナルとしてリアルタイムに一細胞レベルで可視化する最新の技術です(図3)。
(注6)全反射顕微鏡
細胞が付着している培養皿の表面付近だけを非常に高感度に観察できる特殊な顕微鏡のことで、本研究では、細胞から放出されたIL-33をリアルタイムで可視化するために用いられました。
(注7)ウェスタンブロット法
タンパク質の有無や大きさを調べる代表的な実験手法。
細胞内や細胞外に存在するIL-33や関連タンパク質を検出することで、どのタンパク質が活性化され、IL-33-mCherryが細胞培養液中に放出されたかを解析しました。
(注8)ELISA(酵素免疫測定法)
特定のタンパク質の量を高感度に測定する方法。
本研究では、細胞外に放出されたIL-33の量を定量的に測定し、細胞死の種類や遺伝子欠損による違いを評価しました。
(注9)ネクロプトーシス
制御された細胞死の一種で、Mlklと呼ばれる分子が活性化されると細胞膜に移行し、細胞膜の破壊を引き起こします。
(注10)アポトーシス
制御された細胞死で、一般には炎症を起こしにくい細胞死と考えられていますが、一部の細胞では二次性ネクローシスという炎症性細胞死に移行する場合があります。そのときに細胞膜破裂に関与する分子の一つが、ガスダーミンファミリーに属するガスダーミンEです。
(注11)パイロトーシス
マクロファージなどの細胞に見られる炎症誘導性の細胞死で、細菌感染やシリカや尿酸などの結晶によっても誘導されます。まずガスダーミンDが活性化して、細胞膜に小孔を形成し、その小孔から炎症性サイトカインであるIL-1βやIL-18などが放出されます。さらに細胞内にイオンや水などが侵入して細胞が膨張することでNinj1の活性化が引き起こされ、最終的に細胞が破裂します。
IL-33はIL-1ファミリーに属するサイトカインで、通常は細胞核内に存在しています。
組織傷害に伴い細胞膜が傷害されるとIL-33は細胞外へ放出され、免疫細胞に作用することで炎症反応やアレルギー応答を誘導します。
(注2)ガスダーミン
ガスダーミンは細胞膜孔形成タンパク質ファミリーの一種であり、カスパーゼやプロテアーゼによる活性化後、細胞膜に小孔を形成します。ガスダーミンDは主にパイロトーシスに、ガスダーミンEはアポトーシスに関与し、いずれも炎症性細胞死を促進することが知られています。
(注3)ニンジュリン-1(Ninj1)
Ninj1はアポトーシスやパイロトーシスなどの細胞死の最終段階で細胞膜の破裂を起こす膜タンパク質です。
その結果細胞膜が破裂することで、細胞内分子が細胞外へ放出され強い炎症を惹起します。
(注4)DAMPs(Danger-associated molecular patterns)
細胞が傷害を受けたり壊れたりした際に、細胞外へ放出される分子の総称です。
放出されたDAMPsは免疫細胞を活性化し、炎症や免疫反応を引き起こします。IL-33やHMGB1は代表的なDAMPsとして知られています。
(注5)LCI-S法
LCI-S法は、Live-cell imaging of secretion activityの略で、細胞から放出されたサイトカインやDAMPsなどを蛍光シグナルとしてリアルタイムに一細胞レベルで可視化する最新の技術です(図3)。
(注6)全反射顕微鏡
細胞が付着している培養皿の表面付近だけを非常に高感度に観察できる特殊な顕微鏡のことで、本研究では、細胞から放出されたIL-33をリアルタイムで可視化するために用いられました。
(注7)ウェスタンブロット法
タンパク質の有無や大きさを調べる代表的な実験手法。
細胞内や細胞外に存在するIL-33や関連タンパク質を検出することで、どのタンパク質が活性化され、IL-33-mCherryが細胞培養液中に放出されたかを解析しました。
(注8)ELISA(酵素免疫測定法)
特定のタンパク質の量を高感度に測定する方法。
本研究では、細胞外に放出されたIL-33の量を定量的に測定し、細胞死の種類や遺伝子欠損による違いを評価しました。
(注9)ネクロプトーシス
制御された細胞死の一種で、Mlklと呼ばれる分子が活性化されると細胞膜に移行し、細胞膜の破壊を引き起こします。
(注10)アポトーシス
制御された細胞死で、一般には炎症を起こしにくい細胞死と考えられていますが、一部の細胞では二次性ネクローシスという炎症性細胞死に移行する場合があります。そのときに細胞膜破裂に関与する分子の一つが、ガスダーミンファミリーに属するガスダーミンEです。
(注11)パイロトーシス
マクロファージなどの細胞に見られる炎症誘導性の細胞死で、細菌感染やシリカや尿酸などの結晶によっても誘導されます。まずガスダーミンDが活性化して、細胞膜に小孔を形成し、その小孔から炎症性サイトカインであるIL-1βやIL-18などが放出されます。さらに細胞内にイオンや水などが侵入して細胞が膨張することでNinj1の活性化が引き起こされ、最終的に細胞が破裂します。
本研究への支援
本研究は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の革新的先端研究開発支援事業(AMED-CREST)「生体組織の適応・修復機構の時空間的解析による生命現象の理解と医療技術シーズの創出」研究開発領域における研究開発課題「NASHにおける肝リモデリングを制御する細胞間相互作用の解明と革新的診断・治療法創出への応用」(研究開発代表者:田中稔、分担研究者 中野裕康)、日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究B(研究代表者 中野裕康; 研究代表者 白崎善隆)、基盤研究C(研究代表者 村井晋)、ムーンショット型研究開発事業(研究代表者 白崎善隆)、公益財団法人高松宮妃癌研究基金(研究代表者 中野裕康)、公益財団法人武田科学振興財団(研究代表者 中野裕康)、東邦大学医学部プロジェクト研究(鹿子木拓海)、東邦大学医学部柳瀬武司奨学基金(鹿子木拓海)により支援を受けて行われたものです。
添付資料
図1.アポトーシス細胞からのIL-33—mCherryの放出様式には同時型と遅延型が存在
IL-33-mCherry発現MEFsにネクロプトーシス(a)とアポトーシス(b, c)を誘導して、LCI-Sを用いてIL-33-mCherryの放出の様式を解析した。さらにGsdme欠損細胞とNinj1欠損細胞を用いてアポトーシスを誘導し、これらの分子のIL-33放出に果たす役割を検討した(d)。左側のグラフでは、赤矢印がIL-33放出、白矢印が細胞膜に小さな穴(小孔)が形成されたタイミングを示している。IL-33放出が小孔形成から4分以内に起こる細胞を「同時型」、4分を超えて起こる細胞を「遅延型」と定義した。右および下のグラフの曲線は、一つ一つの細胞から放出されたIL-33-mCherryの蛍光強度を示す曲線であり、100%は一つの細胞からの全放出量を示す。nは各パターンを示した細胞数を示す。
IL-33-mCherry発現MEFsにネクロプトーシス(a)とアポトーシス(b, c)を誘導して、LCI-Sを用いてIL-33-mCherryの放出の様式を解析した。さらにGsdme欠損細胞とNinj1欠損細胞を用いてアポトーシスを誘導し、これらの分子のIL-33放出に果たす役割を検討した(d)。左側のグラフでは、赤矢印がIL-33放出、白矢印が細胞膜に小さな穴(小孔)が形成されたタイミングを示している。IL-33放出が小孔形成から4分以内に起こる細胞を「同時型」、4分を超えて起こる細胞を「遅延型」と定義した。右および下のグラフの曲線は、一つ一つの細胞から放出されたIL-33-mCherryの蛍光強度を示す曲線であり、100%は一つの細胞からの全放出量を示す。nは各パターンを示した細胞数を示す。
図2.Ninj1欠損細胞ではIL-33-mCherryの放出が著明に抑制される
マウス線維芽細胞(MEFs)にIL-33-mCherryを発現させ、さらにGsdmeあるいはNinj1を欠損した細胞を作成した。これらの細胞にアポトーシスを誘導し、刺激後の各時間(h:時間)に細胞抽出液および培養上清を回収して、ウェスタンブロット法により解析した。Fは全長型、Cは切断型を示す。
マウス線維芽細胞(MEFs)にIL-33-mCherryを発現させ、さらにGsdmeあるいはNinj1を欠損した細胞を作成した。これらの細胞にアポトーシスを誘導し、刺激後の各時間(h:時間)に細胞抽出液および培養上清を回収して、ウェスタンブロット法により解析した。Fは全長型、Cは切断型を示す。
図3.LCI-Sの原理
あらかじめ蛍光タンパク質mCherryに対する抗体を培養皿表面に固定しておく。細胞が壊れてIL-33-mCherryが放出されると、その抗体に捕捉される。研究グループは、その蛍光シグナルを全反射顕微鏡で観察することで、IL-33が放出される瞬間をリアルタイムで可視化できる。
あらかじめ蛍光タンパク質mCherryに対する抗体を培養皿表面に固定しておく。細胞が壊れてIL-33-mCherryが放出されると、その抗体に捕捉される。研究グループは、その蛍光シグナルを全反射顕微鏡で観察することで、IL-33が放出される瞬間をリアルタイムで可視化できる。
以上
お問い合わせ先
【本発表資料のお問い合わせ先】
東邦大学医学部生体防御研究室
特任教授 中野 裕康
〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-3762-4151
E-mail: hiroyasu.nakano[@]med.toho-u.ac.jp
URL: https://tohohostdefense.jp/
【本ニュースリリースの発信元】
学校法人東邦大学 法人本部経営企画部
〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660
E-mail: press[@]toho-u.ac.jp
URL: www.toho-u.ac.jp
※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。
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