プレスリリース 発行No.1406 令和6年9月26日
本州のヘビ、受難の時代か
~ ヘビに付く北米原産の新たな寄生虫を関東地方で発見 ~
~ ヘビに付く北米原産の新たな寄生虫を関東地方で発見 ~
東邦大学理学部の瀬尾 栄滋(研究当時、学部生)、安齋 榮里子(研究当時、大学院生)、佐瀬 哲也(研究当時、学部生)脇 司准教授、児島 庸介講師らの研究グループは、関東地方に生息する日本在来のヘビ3種の口腔などから、北米原産で日本初報告となる新たな寄生虫「ヘビクチグロ吸虫(きゅうちゅう)Ochetosoma elongatum」を発見しました。
野外における感染経路を調査するとともに、詳細な文献調査により国外から日本への導入経緯を検討しました。
この研究成果は、「Parasitology International」にて2024年8月24日に発表されました。
野外における感染経路を調査するとともに、詳細な文献調査により国外から日本への導入経緯を検討しました。
この研究成果は、「Parasitology International」にて2024年8月24日に発表されました。
発表者名
瀬尾 栄滋 (東邦大学理学部生命圏環境科学科 2023年度卒)
安齋 榮里子(東邦大学大学院理学研究科環境科学専攻 博士前期課程 2023年度修了)
佐瀬 哲也 (東邦大学理学部生命圏環境科学科 2019年度卒)
児島 庸介 (東邦大学理学部生物学科 講師)
脇 司 (東邦大学理学部生命圏環境科学科 准教授)
齊藤 匠 (チェコ マサリク大学 研究員、現:オランダアムステルダム自由大学 研究員)
髙野 剛史 (目黒寄生虫館 研究員)
安齋 榮里子(東邦大学大学院理学研究科環境科学専攻 博士前期課程 2023年度修了)
佐瀬 哲也 (東邦大学理学部生命圏環境科学科 2019年度卒)
児島 庸介 (東邦大学理学部生物学科 講師)
脇 司 (東邦大学理学部生命圏環境科学科 准教授)
齊藤 匠 (チェコ マサリク大学 研究員、現:オランダアムステルダム自由大学 研究員)
髙野 剛史 (目黒寄生虫館 研究員)
発表のポイント
- 関東地方の日本在来のヘビ3種の口腔などから、北米原産の新たな寄生虫「ヘビクチグロ吸虫(学名:Ochetosoma elongatum)」の成虫を日本で初めて発見しました。西日本では、既に同属の別の北米産寄生虫(学名:Ochetosoma kansense)の存在が先行研究で報告されており、西日本と関東地方でそれぞれ別の北米産寄生虫が日本在来のヘビに感染していることとなりました。
- 本寄生虫の幼虫は、日本に定着している北米原産外来種サカマキガイから検出されました。日本では、サカマキガイからカエルに感染し、そのカエルを食べた日本在来のヘビが感染すると考えられました。
- 鑑賞魚やエキゾチックペットの需要増加に伴い、北米原産の感染サカマキガイあるいは北米産の感染ヘビが日本に入ったことが、この寄生虫の導入に繋がったと考えられます。
発表内容
一般的な動植物と同様に、海外から侵入した寄生虫は外来種となります。外来種の寄生虫(外来寄生虫)は、その宿主が海外から持ち込まれる際に一緒に導入されることが多いと考えられています。日本は、食用やペット目的で野生の生物を頻繁に海外から輸入していることから、ひそかに外来寄生虫が侵入して在来の野生動物に感染するリスクがあります。しかし、その現状はなかなか調べられていません。外来寄生虫の感染状況を明らかにしてその分布や感染経路を把握することは、その寄生虫の防除のための重要な基礎情報となります。また、侵入経路や経緯を推定することは、次の外来寄生虫の侵入を未然に防ぐ水際対策を考える際の重要な情報源になります。
今回、発見された「ヘビクチグロ吸虫(学名:Ochetosoma elongatum、読み:オケトソーマ・エロンガトュム)」は、北米原産の寄生虫です(図1)。北米では、この寄生虫の仲間の生活史が研究され明らかになっています(図2)。まず、成虫はヘビ類の口腔や肺などに寄生して産卵し、虫卵が水中に排泄されます。水中の虫卵を淡水貝が食べて感染し、貝の中でスポロシスト幼虫が発育し、その中から多数のセルカリア幼虫が放出されます。この放出されたセルカリア幼虫が、カエルに寄生してメタセルカリア幼虫になります。このカエルを食べることでヘビが経口感染し、体内で成虫になります。この寄生虫の仲間に濃厚感染したヘビで、口内炎や食道炎、ヤコブソン器官の機械的閉塞などが報告されています。また、薬で虫体を取り除いた感染ヘビに食欲改善がみられた事例が知られています。
日本では、Ochetosoma kansense(読み:オケトソーマ・カンセンセ)という寄生虫が、西日本の在来ヘビに感染していたことが2020年に報告されています。今回、研究グループは、これまでこの属の寄生虫が記録されていない関東地方で、在来ヘビの口腔からその成虫を発見しました。そして、より詳細に研究を行ったところ、この成虫がヘビクチグロ吸虫という日本初報告となる北米産寄生虫だったことが分かりました。これにより、日本では西日本と関東地方で、それぞれ別の北米産寄生虫が在来ヘビに感染していることとなりました。さらに、ヘビクチグロ吸虫の寄生がシマヘビ、アオダイショウおよびヤマカガシから確認された一方で、ヒバカリからは寄生が見当たらなかったこと、また、ヘビの口腔だけでなく肺や食道をはじめとした他の器官にも寄生できることが明らかになりました。
次に研究グループは、この寄生虫の幼虫の宿主となる貝類を探しました。まず、日本のヘビから得られた成虫をもとに、この寄生虫の種特異的なDNAの塩基配列を決定しました。
次に、関東地方のヘビが分布する水域から淡水貝7種1701個体を採集し、実験室に持ち帰り解剖し、吸虫の幼虫が出てきた場合にはDNAを成虫と比較しました。その結果、北米原産外来種のサカマキガイからのみこの寄生虫の幼虫が見つかりました。したがって、この北米原産の寄生虫は、北米原産のサカマキガイから日本に生息するカエルのいずれかに感染し、そのカエルを食べたヘビに感染している可能性が高いことが分かりました。本研究ではカエルの調査を行っていませんが、北米ではこの寄生虫の仲間はウシガエルなどのカエルを利用します。日本にはウシガエルが定着しているため、このカエルが第二中間宿主となっている可能性があります。一方で、他の日本のカエル類にも寄生している可能性もあり、今後詳細に調べていく必要がありそうです。
次にこの寄生虫が、どのように日本に入ってきたのかを検討しました(図3)。詳細な文献調査の結果、この寄生虫は、1973年に執筆された日本産爬虫類の寄生虫リストに掲載されていないことが分かりました。したがってこの寄生虫は、1970年代より後になって、サカマキガイ、カエル、ヘビのいずれかの侵入に付随して日本に入ってきたと予想されました。そこで、これらの生物の輸入状況を調べました。まずサカマキガイは、1950年ごろから日本の野外で見つかり始め、この後も鑑賞用の輸入水草などに付いて海外から繰り返し導入されてきたと考えられました。特に、1990年ごろからは観賞魚の飼育が人気となり、高い頻度で日本に水草が輸入されたと考えられ、感染サカマキガイが日本に来る機会も多かったと推察されました。その感染サカマキガイが野外に出たり、あるいは感染サカマキガイから出た寄生虫が野外に出たりして、野外に寄生虫が侵入した可能性があります。続いてカエルですが、日本では、北米原産のウシガエルが野外に定着しており、このカエルは北米で本寄生虫グループの幼虫が感染することが知られています。しかしウシガエルは、1918年に北米から初めて導入されて以降、日本に新しく導入された証拠がなく、カエルは本寄生虫の侵入経路ではないと考えられました。北米産ヘビも、日本で野外に定着した事例はありません。ただし、エキゾチックペットの需要増加に伴い、2005年以降には北米からのヘビ類の輸入重量が増えており、北米産の野生個体(ワイルド)の輸入数量も増えたものとみられます。この中で感染ヘビが偶然に日本に輸入され、その死体が野外に遺棄されて感染源となる虫卵が大量に野外に出たのかもしれません。あるいは、虫卵のついた飼育資材が野外へ廃棄されたのかもしれません。
この寄生虫が日本に侵入した可能性が高い時期には、サカマキガイは既に日本に侵入して野外で広く分布していたので、寄生虫も野外で速やかに定着できたものと考えられました。これは、外来種の定着が次の外来種の定着を助長する「侵入メルトダウン」の実例となります。既に西日本に定着しているOchetosoma kansenseと同様に、日本在来のヘビにとって本寄生虫は初めて出会う新興疾病ですので、ヘビに対して重大な影響があることが心配されます。また、サカマキガイから出たセルカリア幼虫が日本在来のカエルに感染できる場合、カエルの新興疾病として病害性が高く発現するリスクがあることも懸念されます。この寄生虫の宿主となるヘビ、カエル、サカマキガイは、行動範囲から人の手で野生個体を別の地域まで運んで放流しない限り、速やかに広がることは無いと想定されます。一方で、幼虫の宿主となるサカマキガイは既に日本全国で個体群を形成し、カエルやヘビも日本に広く分布しているころから、ひとたび感染個体が人の手でリリースされれば、現在の未侵入地域にこの寄生虫が定着する可能性は高いと考えられます。感染リスクのある野生の宿主個体(サカマキガイ、カエル、ヘビ)を捕まえて、別の場所に放すことは(たとえそれが日本在来のカエルやヘビであっても)絶対に止めるべきです。
今回、発見された「ヘビクチグロ吸虫(学名:Ochetosoma elongatum、読み:オケトソーマ・エロンガトュム)」は、北米原産の寄生虫です(図1)。北米では、この寄生虫の仲間の生活史が研究され明らかになっています(図2)。まず、成虫はヘビ類の口腔や肺などに寄生して産卵し、虫卵が水中に排泄されます。水中の虫卵を淡水貝が食べて感染し、貝の中でスポロシスト幼虫が発育し、その中から多数のセルカリア幼虫が放出されます。この放出されたセルカリア幼虫が、カエルに寄生してメタセルカリア幼虫になります。このカエルを食べることでヘビが経口感染し、体内で成虫になります。この寄生虫の仲間に濃厚感染したヘビで、口内炎や食道炎、ヤコブソン器官の機械的閉塞などが報告されています。また、薬で虫体を取り除いた感染ヘビに食欲改善がみられた事例が知られています。
日本では、Ochetosoma kansense(読み:オケトソーマ・カンセンセ)という寄生虫が、西日本の在来ヘビに感染していたことが2020年に報告されています。今回、研究グループは、これまでこの属の寄生虫が記録されていない関東地方で、在来ヘビの口腔からその成虫を発見しました。そして、より詳細に研究を行ったところ、この成虫がヘビクチグロ吸虫という日本初報告となる北米産寄生虫だったことが分かりました。これにより、日本では西日本と関東地方で、それぞれ別の北米産寄生虫が在来ヘビに感染していることとなりました。さらに、ヘビクチグロ吸虫の寄生がシマヘビ、アオダイショウおよびヤマカガシから確認された一方で、ヒバカリからは寄生が見当たらなかったこと、また、ヘビの口腔だけでなく肺や食道をはじめとした他の器官にも寄生できることが明らかになりました。
次に研究グループは、この寄生虫の幼虫の宿主となる貝類を探しました。まず、日本のヘビから得られた成虫をもとに、この寄生虫の種特異的なDNAの塩基配列を決定しました。
次に、関東地方のヘビが分布する水域から淡水貝7種1701個体を採集し、実験室に持ち帰り解剖し、吸虫の幼虫が出てきた場合にはDNAを成虫と比較しました。その結果、北米原産外来種のサカマキガイからのみこの寄生虫の幼虫が見つかりました。したがって、この北米原産の寄生虫は、北米原産のサカマキガイから日本に生息するカエルのいずれかに感染し、そのカエルを食べたヘビに感染している可能性が高いことが分かりました。本研究ではカエルの調査を行っていませんが、北米ではこの寄生虫の仲間はウシガエルなどのカエルを利用します。日本にはウシガエルが定着しているため、このカエルが第二中間宿主となっている可能性があります。一方で、他の日本のカエル類にも寄生している可能性もあり、今後詳細に調べていく必要がありそうです。
次にこの寄生虫が、どのように日本に入ってきたのかを検討しました(図3)。詳細な文献調査の結果、この寄生虫は、1973年に執筆された日本産爬虫類の寄生虫リストに掲載されていないことが分かりました。したがってこの寄生虫は、1970年代より後になって、サカマキガイ、カエル、ヘビのいずれかの侵入に付随して日本に入ってきたと予想されました。そこで、これらの生物の輸入状況を調べました。まずサカマキガイは、1950年ごろから日本の野外で見つかり始め、この後も鑑賞用の輸入水草などに付いて海外から繰り返し導入されてきたと考えられました。特に、1990年ごろからは観賞魚の飼育が人気となり、高い頻度で日本に水草が輸入されたと考えられ、感染サカマキガイが日本に来る機会も多かったと推察されました。その感染サカマキガイが野外に出たり、あるいは感染サカマキガイから出た寄生虫が野外に出たりして、野外に寄生虫が侵入した可能性があります。続いてカエルですが、日本では、北米原産のウシガエルが野外に定着しており、このカエルは北米で本寄生虫グループの幼虫が感染することが知られています。しかしウシガエルは、1918年に北米から初めて導入されて以降、日本に新しく導入された証拠がなく、カエルは本寄生虫の侵入経路ではないと考えられました。北米産ヘビも、日本で野外に定着した事例はありません。ただし、エキゾチックペットの需要増加に伴い、2005年以降には北米からのヘビ類の輸入重量が増えており、北米産の野生個体(ワイルド)の輸入数量も増えたものとみられます。この中で感染ヘビが偶然に日本に輸入され、その死体が野外に遺棄されて感染源となる虫卵が大量に野外に出たのかもしれません。あるいは、虫卵のついた飼育資材が野外へ廃棄されたのかもしれません。
この寄生虫が日本に侵入した可能性が高い時期には、サカマキガイは既に日本に侵入して野外で広く分布していたので、寄生虫も野外で速やかに定着できたものと考えられました。これは、外来種の定着が次の外来種の定着を助長する「侵入メルトダウン」の実例となります。既に西日本に定着しているOchetosoma kansenseと同様に、日本在来のヘビにとって本寄生虫は初めて出会う新興疾病ですので、ヘビに対して重大な影響があることが心配されます。また、サカマキガイから出たセルカリア幼虫が日本在来のカエルに感染できる場合、カエルの新興疾病として病害性が高く発現するリスクがあることも懸念されます。この寄生虫の宿主となるヘビ、カエル、サカマキガイは、行動範囲から人の手で野生個体を別の地域まで運んで放流しない限り、速やかに広がることは無いと想定されます。一方で、幼虫の宿主となるサカマキガイは既に日本全国で個体群を形成し、カエルやヘビも日本に広く分布しているころから、ひとたび感染個体が人の手でリリースされれば、現在の未侵入地域にこの寄生虫が定着する可能性は高いと考えられます。感染リスクのある野生の宿主個体(サカマキガイ、カエル、ヘビ)を捕まえて、別の場所に放すことは(たとえそれが日本在来のカエルやヘビであっても)絶対に止めるべきです。
発表雑誌
-
雑誌名
「Parasitology International」(2024年8月24日)
論文タイトル
Introduction of a snake trematode of the genus Ochetosoma in eastern Japan
著者
Harushige Seo, Eriko Ansai, Tetsuya Sase, Takumi Saito, Tsuyoshi Takano, Yosuke Kojima, Tsukasa Waki*
DOI
https://doi.org/10.1016/j.parint.2024.102947
アブストラクトURL
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1383576924000989
添付資料
図1. A. シマヘビの口腔に寄生したヘビクチグロ吸虫。
B. 感染源となるサカマキガイ(殻長7 mm程度)。
C. ヘビクチグロ吸虫の顕微鏡写真(右)。
写真:安齋榮里子・瀬尾栄滋
B. 感染源となるサカマキガイ(殻長7 mm程度)。
C. ヘビクチグロ吸虫の顕微鏡写真(右)。
写真:安齋榮里子・瀬尾栄滋
図2. 北米原産の外来寄生虫「ヘビクチグロ吸虫」の日本における生活史
ヘビに寄生した成虫が産卵し、虫卵が淡水貝のサカマキガイに食べられて感染し、その体内でスポロシスト幼虫になる。スポロシスト幼虫の内部では多数のセルカリア幼虫ができ、貝の外にでる。セルカリア幼虫は水中を遊泳し、カエルに感染してメタセルカリア幼虫となる。カエルが食べられて、再びヘビに寄生する。現時点で、日本で宿主となるカエルは特定されていない。
イラスト:脇 司
ヘビに寄生した成虫が産卵し、虫卵が淡水貝のサカマキガイに食べられて感染し、その体内でスポロシスト幼虫になる。スポロシスト幼虫の内部では多数のセルカリア幼虫ができ、貝の外にでる。セルカリア幼虫は水中を遊泳し、カエルに感染してメタセルカリア幼虫となる。カエルが食べられて、再びヘビに寄生する。現時点で、日本で宿主となるカエルは特定されていない。
イラスト:脇 司
図3. 本研究で推定された、ヘビクチグロ吸虫の日本への2通りの侵入経路
この寄生虫は、1950年ごろ、生活史に必要な北米原産貝類サカマキガイが導入されたことで日本に定着可能になった。本研究内で、以下2通りの侵入経路が考察された。
①1990年代以降の観賞魚ブームの際に水草が沢山輸入され、それに付いてサカマキガイが繰り返し日本に来た。やがて感染サカマキガイが輸入され、その感染貝が野外に出たり、あるいは貝から遊出したセルカリア幼虫が野外に出ることで、この寄生虫が野外に定着した。
②2000年代に北米からのヘビの輸入量が増えていたので、この時期に北米産の野生のヘビが繰り返し輸入され、やがて感染ヘビが日本に来た。飼育個体の死体や、糞や飼育資材など、寄生虫の虫卵のついたものが野外に捨てられたことで、虫卵が外に出た。その虫卵によって、寄生虫が野外に定着した。
イラスト:脇 司
この寄生虫は、1950年ごろ、生活史に必要な北米原産貝類サカマキガイが導入されたことで日本に定着可能になった。本研究内で、以下2通りの侵入経路が考察された。
①1990年代以降の観賞魚ブームの際に水草が沢山輸入され、それに付いてサカマキガイが繰り返し日本に来た。やがて感染サカマキガイが輸入され、その感染貝が野外に出たり、あるいは貝から遊出したセルカリア幼虫が野外に出ることで、この寄生虫が野外に定着した。
②2000年代に北米からのヘビの輸入量が増えていたので、この時期に北米産の野生のヘビが繰り返し輸入され、やがて感染ヘビが日本に来た。飼育個体の死体や、糞や飼育資材など、寄生虫の虫卵のついたものが野外に捨てられたことで、虫卵が外に出た。その虫卵によって、寄生虫が野外に定着した。
イラスト:脇 司
以上
お問い合わせ先
【本発表資料のお問い合わせ先】
東邦大学理学部生命圏環境科学科
准教授 脇 司
〒274-8510 船橋市三山2-2-1
TEL: 047-472-1653
E-mail: tsukasa.waki[@]sci.toho-u.ac.jp
URL: https://www.lab.toho-u.ac.jp/sci/env/synecology/index.html
【本ニュースリリースの発信元】
学校法人東邦大学 法人本部経営企画部
〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660
E-mail: press[@]toho-u.ac.jp
URL:www.toho-u.ac.jp
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