プレスリリース

メニュー

プレスリリース 発行No.1199 令和4年4月21日

精神神経医学講座発の「一般社団法人SODA」が
埼玉県川口市の若年者メンタルヘルス早期相談・支援事業を受託

 東邦大学医学部精神神経医学講座の根本隆洋教授らの研究グループは、厚生労働科学研究「MEICIS」(参考1)として、医療法人財団厚生協会と協働し東京都足立区において、若年者を対象としたメンタルヘルスに関する早期相談・支援「ワンストップ相談センターSODA」(参考2)の活動を続けてきました。2021年9月には、MEICISの研究成果を用いた早期相談・支援サービスのさらなる普及・発展を目指して、「一般社団法人SODA(SODA Youth Mental Health Council)」(参考3)を設立しました。
 この度、埼玉県川口市による「若年者早期相談・支援事業」の公募に対してプロポーザルを行った結果、一般社団法人SODAがこの事業を受託することとなりました。
 今後、本学における産学官連携の更なる活性化とともに、厚生労働省が構築を進める「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」への「早期相談・支援サービス」の導入を目指し、その具体的な社会実装に関する事業を推進していきます。

これまでのMEICISの取り組みと川口市若年者早期相談・支援事業

 精神疾患は生涯で5人に1人が経験するとされ、それに伴う社会的損失が世界的に強調されており、精神疾患の予防や回復に向けた早期介入は重要なテーマです。その中心的な対象として、精神疾患の75%は25歳前に発症するとされることから、若年者に対する手厚い支援が求められています。しかし、多くの医療機関が存在する都市部においても、メンタルヘルスの不調や精神疾患を抱えた若年者が、適切に保健・医療機関を訪れるには依然として高い障壁があることが示唆されています。特に、軽度のメンタルヘルス不調段階から精神疾患早期段階にわたる連続した対応、すなわち病気であるか否かに依らない、不調を抱えた全ての若年者に対する包括的な支援が重要となります。そこでMEICISでは医療法人財団厚生協会と協働し、相談や支援に繋がりにくい若年者に対象を特化した、心理的にもアクセスしやすい相談・支援窓口として、2019年より東京都足立区の北千住駅前に、ワンストップ相談センターSODAを開設しました。
 今回、埼玉県川口市若年者早期相談・支援事業においては、これまで足立区で実践してきたノウハウを活用し、「ワンストップ相談センターSODA川口(仮称)」を市内に設置します(運営委員:東邦大学医学部精神神経医学講座 内野敬・片桐直之・根本隆洋・山口英理子)。現在、川口市の地域特性やニーズを踏まえたうえで、若年者のアクセスしやすい常設窓口の開設準備を至急で進めています。開所後は対面での相談のほか、オンライン等での相談も予定しています。

参考

1.「MEICIS(Mental health and Early Intervention in the Community-based Integrated care System)」
地域特性に対応した精神保健医療サービスにおける早期相談・介入の方法と実施システム開発についての研究
2.「ワンストップ相談センターSODA(Support with One-stop care on Demand for Adolescents and young adults in Adachi)」(東京都足立区)
3.「一般社団法人SODA」
以上

お問い合わせ先

【本発表資料のお問い合わせ先】
東邦大学医学部精神神経医学講座
教授 根本隆洋

〒143-8540 大田区大森西 5-21-16
TEL: 03-3762-4151(代表)
E-mail: meicis[@]ext.toho-u.ac.jp

【本ニュースリリースの発信元】
学校法人東邦大学 法人本部経営企画部

〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660
E-mail: press[@]toho-u.ac.jp 
URL:www.toho-u.ac.jp

※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。