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プレスリリース 発行No.1143 令和3年7月5日

表皮水疱症(稀少難治性皮膚疾患)の再生医療製品による臨床試験(第Ⅲ相)開始

 東邦大学医療センター大森病院皮膚科(診療部長:石河 晃教授)では、表皮水疱症患者に対する再生医療製品を使った臨床試験(第Ⅲ相:検証的臨床試験)を開始しました。同科では、2017年に本件について探索的臨床試験を実施しています。今回は薬事承認を目指した検証的な試験です。

 表皮水疱症は、先天的にⅦ型コラーゲンなど表皮と真皮の接着に重要な因子が欠損あるいは極端に不足しているため皮膚が脆弱で、わずかな外力で生後早期から全身、特に機械的刺激を受けやすい部位に水疱(水ぶくれ)、びらん(ただれ)、潰瘍を形成する遺伝性の疾患です。生涯にわたり持続するため、厚生労働省の難病に指定されています。

 今回検討する治療法は、健康なドナーの脂肪組織由来の間葉系幹細胞を含んだ再生医療製品を潰瘍部位に貼付します。これにより、表皮水疱症患者の患部に、他家幹細胞から皮膚形成を促進する各種成長因子や患者さんで不足しているⅦ型コラーゲンなどを皮膚病変部位に供給することが予想され、潰瘍治癒の促進と皮膚脆弱性の改善につながるものとして期待されます。
以上

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東邦大学医療センター大森病院 皮膚科 教授 石河 晃

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