プレスリリース 発行No.1093 令和2年10月6日
精神保健医療の若者向けワンストップ相談センター「SODA」が
10月1日より足立区北千住で本格稼働開始
10月1日より足立区北千住で本格稼働開始
精神保健医療の若者向けワンストップ相談センターである「SODA」は、2019年7月に東邦大学医学部精神神経医学講座の根本 隆洋准教授および田中 邦明客員講師らの研究グループによって、東京都足立区内に開設しました。10月1日よりアクセスのよい北千住駅前に移転し、気軽に相談に立ち寄れる場所として、また、多職種専門チームによる早期相談・支援を実施する地域の窓口として、本格稼働を開始しました。
この事業は、平成31年度~令和3年度厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)「地域特性に対応した精神保健医療サービスにおける早期相談・介入の方法と実施システム開発についての研究」に基づいて行われています。
この事業は、平成31年度~令和3年度厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)「地域特性に対応した精神保健医療サービスにおける早期相談・介入の方法と実施システム開発についての研究」に基づいて行われています。
研究事業のポイント
- 生涯に5人に1人が精神疾患を経験し、疾患の70%は25歳までに発症し、早期介入の重要性が世界的に強調されています。
- しかし、多くの若年者にとって医療機関の受診には高い障壁があり、気軽にメンタルヘルスについて相談できる専門的な地域の窓口はこれまでありませんでした。
- ワンストップ相談センター「SODA」は、若年者の様々な困難や悩みに対して多職種専門チームが相談に応じる、本邦初の早期相談・支援サービスです。
- 10月1日より、北千住前西口から徒歩3分の地に移転しました。古民家を改装して設計された建物は、スティグマを軽減させて心理的なアクセスしやすさにも配慮されています。
研究事業概要
精神疾患に伴う社会的損失は世界的に強調されており、その予防や回復に向けた早期介入は社会全体で考えなければならないテーマです。従来、早期介入の試みは精神病性障害に対して研究・実践されてきましたが、近年では他の精神疾患を加え、更にはより早期段階におけるメンタルヘルスの不調に対しても、早期支援を行うことが重視されています。
しかし、精神疾患の好発年齢である若年者が医療機関を受診するには極めて高いハードルがあり、気軽にメンタルヘルスについて相談できる専門的な地域の常設窓口は従来ありませんでした。この解決策として、世界保健機関(WHO)や先進的な取り組みの進むオーストラリアなどの諸外国では、「ワンストップ・ケア」の有用性が提唱されてきました。これに基づく本邦初の試みとして、東京都足立区内において2019年7月1日に、ワンストップ相談センター「SODA (Support with One-stop care on Demand for Adolescents and young adults in Adachi)」を厚生労働科学研究費事業として開設しました。概ね15歳~35歳の若年者の様々な困難や悩みについて、どんなことでも「そーだ、SODAに相談しよう」をキャッチフレーズに相談を受け付けています。若年者の援助希求に応じて精神科医や精神保健福祉士などによる多職種専門チームが、メンタルヘルスの不調から精神疾患に至るまでの臨床ステージ分類(clinical staging )(注1)に基づく、早期相談・支援アセスメントおよび臨床型ケースマネジメント(注2)を実施しています。センターを開所し約1年で200件以上の相談が寄せられ、相談支援対応回数は延べ2000回を超えています。
そしてこの度10月1日に、近年若年層の増加と集中で知られる北千住駅の西口徒歩3分の場所に「SODA」を移転し、本格稼働を開始しました。駅のすぐそばであり、学校帰りや仕事帰りなどに気軽に立ち寄れる場所です。地域における早期相談・支援サービスの社会実装は世界的にも推進されており、精神疾患の予防や予後の改善が期待されています。厚生労働省により構築が進められている「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」においては、早期相談機能の充実が精神障害の軽症化および社会的損失の軽減につながり、システムの持続可能性(sustainability)にも寄与すると考えられます。
しかし、精神疾患の好発年齢である若年者が医療機関を受診するには極めて高いハードルがあり、気軽にメンタルヘルスについて相談できる専門的な地域の常設窓口は従来ありませんでした。この解決策として、世界保健機関(WHO)や先進的な取り組みの進むオーストラリアなどの諸外国では、「ワンストップ・ケア」の有用性が提唱されてきました。これに基づく本邦初の試みとして、東京都足立区内において2019年7月1日に、ワンストップ相談センター「SODA (Support with One-stop care on Demand for Adolescents and young adults in Adachi)」を厚生労働科学研究費事業として開設しました。概ね15歳~35歳の若年者の様々な困難や悩みについて、どんなことでも「そーだ、SODAに相談しよう」をキャッチフレーズに相談を受け付けています。若年者の援助希求に応じて精神科医や精神保健福祉士などによる多職種専門チームが、メンタルヘルスの不調から精神疾患に至るまでの臨床ステージ分類(clinical staging )(注1)に基づく、早期相談・支援アセスメントおよび臨床型ケースマネジメント(注2)を実施しています。センターを開所し約1年で200件以上の相談が寄せられ、相談支援対応回数は延べ2000回を超えています。
そしてこの度10月1日に、近年若年層の増加と集中で知られる北千住駅の西口徒歩3分の場所に「SODA」を移転し、本格稼働を開始しました。駅のすぐそばであり、学校帰りや仕事帰りなどに気軽に立ち寄れる場所です。地域における早期相談・支援サービスの社会実装は世界的にも推進されており、精神疾患の予防や予後の改善が期待されています。厚生労働省により構築が進められている「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」においては、早期相談機能の充実が精神障害の軽症化および社会的損失の軽減につながり、システムの持続可能性(sustainability)にも寄与すると考えられます。
添付資料
用語解説
(注1)臨床ステージ分類(clinical staging)
精神疾患を発症しているか否かという二者択一に評価するのでなく、軽度の非特異的なメンタルヘルスの不調~発症リスク状態~顕在発症~慢性期という、階層的な構造として捉えて、各ステージに応じた適切な支援や治療を行うことを目指した分類。
(注2)臨床型ケースマネジメント
ケースマネージャーが様々な支援機関の仲介を担うだけでなく、当事者と協働的関係を構築しながら心理社会的介入も行うケースマネジメントの手法。
精神疾患を発症しているか否かという二者択一に評価するのでなく、軽度の非特異的なメンタルヘルスの不調~発症リスク状態~顕在発症~慢性期という、階層的な構造として捉えて、各ステージに応じた適切な支援や治療を行うことを目指した分類。
(注2)臨床型ケースマネジメント
ケースマネージャーが様々な支援機関の仲介を担うだけでなく、当事者と協働的関係を構築しながら心理社会的介入も行うケースマネジメントの手法。
以上
お問い合わせ先
【本研究のお問い合わせ先】
東邦大学医学部精神神経医学講座
准教授 根本 隆洋
〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-3762-4151(代表)
E-mail: takahiro.nemoto[@]med.toho-u.ac.jp
【SODAへのご相談】
ワンストップ相談センターSODA
担当者:小辻 有美、飯田 さとみ、内野 敬
〒120-0034 足立区千住2-29-2
TEL: 070-1353-3215
URL: https://soda.tokyoadachi.com
Instagram: @soda_sodan
LINE: @944xijhu
【本ニュースリリースの発信元】
学校法人東邦大学 法人本部経営企画部
〒143-8540 大田区大森西5-21-16
TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660
E-mail: press[@]toho-u.ac.jp
URL:www.toho-u.ac.jp
※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。