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プレスリリース 発行No.350 平成24年6月13日

『海藻美術館』開催
~分類学・アート・食文化の視点から観る海藻の世界~

2012年6月16日(土)~29日(金) 習志野市 市民プラザ大久保において、『海藻美術館』が開催されます。吉崎誠 東邦大学名誉教授(2011年9月に逝去)が生涯にわたって集めた標本や生物アートとして名高い海藻のスケッチの展示など、海藻の新たな魅力を紹介します。
『海藻美術館』開催

 昆布にワカメ、海苔にところてんなど、私たちは古来より様々な海藻を利用してきました。海藻は、日本人にとって重要な食材として利用されているだけでなく、海水中に酸素を供給し、さらには海洋生物の餌や棲み処になるなど沿岸の生態系の中でも重要な役割を担っています。特に日本周辺は、世界で最も海藻の生物多様性が豊かな沿岸域として知られています。
 本イベントでは、吉崎先生が日本周辺および世界各地から集められた標本、世界唯一の生物アートとして名高い海藻のスケッチ、さらには食用の海藻とその調理法などを展示し、海藻の奥深さを紹介します。海藻を分類学・アート・食文化の視点から観ることで新たな魅力を発見してもらいます。
 吉崎先生は在職中に8万点にもおよぶ乾燥標本と2千点の液漬標本を収集し、日本産海藻類のデータベースを作成されるなど、海藻分類学において精力的な研究活動に尽力されました。国内でも有数のコレクションであるその標本は昨年 主な採集地であった岩手県山田町に寄贈されました。しかし、2011年3月11日の東日本大震災により標本も壊滅的な被害を受け、その大半が津波に飲み込まれてしまいました。吉崎先生はその後、標本を復興の象徴とすることを目的に、残された標本の救出や新たな標本の収集に取り組んでいましたが、その最中の昨年9月10日に急逝されました。
 「生物の多様性を“形態”と“生活”とから見つめ、すこしでも地球環境を救う」ことを目指した吉崎先生の生涯を辿りながら、「海藻」を地道な研究で解き明かした日々を紹介します。

『海藻美術館』

主催主催:一般社団法人 あったか大久保ひろば

【日時】2012年6月16日(土)~29日(金) 開館時間 9:00~21:00
【場所】習志野市 市民プラザ大久保(千葉県習志野市大久保4-2-11)
【その他】参加費無料


参考:東邦大学バーチャルラボラトリ 『海藻研究日誌-8万点目の海藻を求めて-』ウェブサイト
http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/kaisou/index.html

【取材等に関するお問い合わせ先】
東邦大学 経営企画部 広報担当 / 理学部 東京湾生態系研究センター   森上 需
〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1   E-mail: press@toho-u.ac.jp
TEL/FAX:047-494-8571    M Phone: 090-8722-8471