プレスリリース 発行No.242 平成23年7月31日
東京湾のDead Zone を探る
~東京湾水質一斉調査 東京海洋大・東邦大合同チーム~
2011年8月5日(金) 東京湾における貧酸素水域の生物相を把握するために東京海洋大学と東邦大学が連携して、羽田沖で調査を行います。これは2008年度より始まった「東京湾水質一斉調査」で行われている貧酸素水域を含む東京湾全体の水質状況を把握する調査に合わせて、貧酸素水域のDead Zone(無生物域)の実態を明らかにするために行われます。 |

東京湾水質一斉調査とは、今まで各機関が別々に行っていた東京湾周辺の水質調査をほぼ同一日に合わせ、海域及び陸域において一斉に実施するもので、2008年から行われています。今年も環境省、国土交通省、海上保安庁、水産庁といった国の機関を始め、東京湾周辺の自治体、市民団体、大学・研究機関、民間企業等が連携・協働して東京湾の水質を調査します。
東邦大学は2008年度より東京湾水質一斉調査に参加しており、それ以外でも各研究内容において海域の水質調査を行ってきました(東京湾内湾部全域調査は2002年が最後)。2002年時の調査やこれまでの東京湾水質一斉調査の結果から夏場には貧酸素水域が依然として発生していることが確認されています。貧酸素水域では酸素濃度が著しく低いため、生物の生息が極めて困難であり、移動能力の低いベントス(二枚貝やゴカイ類、カニ類などの底生生物)が毎年、斃死しています。
しかし、今までの東京湾水質一斉調査では貧酸素水域でその直接的な影響を受けるベントスの調査は行われてきませんでした。水質と生物は密接な関係があるため、今年度は東京海洋大学の調査船「ひよどり」により、貧酸素水域が発生する羽田沖において水質だけでなくベントス調査も合わせて行います。 本調査では、採泥機を用いて3か所の測点で行われます。東京湾水質一斉調査で生物を調査するのは今年が初めてであり、貧酸素水域が東京湾内にDead Zone(無生物域)をつくりだしている実態を調査します。
※「2011年度 東京湾水質一斉調査」全体の調査結果は合わせて関係各所から発表されます。
※「2011年度 東京湾水質一斉調査」全体の調査結果は合わせて関係各所から発表されます。
※参照:プレスリリース2010/7/31
理学部 生命圏環境科学科「2010年度東京湾水質一斉調査」に参加
http://www.toho-u.ac.jp/press/2010/press20100731_2.html
理学部 生命圏環境科学科「2010年度東京湾水質一斉調査」に参加
http://www.toho-u.ac.jp/press/2010/press20100731_2.html
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