本調査は、今まで各機関が別々に行っていた東京湾周辺の水質調査をほぼ同一日に合わせ、海域及び陸域において一斉に実施するもので、２００８年に初めて行われました。今年は国の機関（８）や東京湾周辺自治体（３２）、市民団体（６）、本学を含めた大学・研究機関（１４）、民間企業等（７３）が連携・協働して行われます※（ ）内は参加機関・部門数。本学が担当する調査では、国土交通省 関東地方整備局が所有する船舶「あいりす」を使用し、（株）日本エヌ・ユー・エスの協力の下、実施されます。

　東邦大学は、これまでも各研究内容において海域の水質調査を行ってきました（東京湾内湾部全域調査は２００２年が最後）。２００２年時の調査や昨年の東京湾水質一斉調査の結果からも夏場に生物が生きることのできない貧酸素水域が依然発生していることが確認されています。このような情報を多くの人が共有・認識し、東京湾における赤潮や青潮、貧酸素水塊等の水質汚濁状況やそのメカニズムを明らかにすること、さらにはその解決に向けた政策の知見とすることを目的としています。

　また、本調査と並行して本学理学部東京湾生態系研究センターの白木原美紀 訪問研究員によるスナメリ生息調査も実施いたします。