成人看護学研究室(Department of Adult Health Nursing)
所属教員
研究室紹介
成人期はライフサイクルの中で最も長く幅広い時期であり、社会の中核的役割を担っています。
成人看護学では、あらゆる健康レベル(健康の保持・増進、疾病・症状の治療期(急性期・慢性期)、健康や生活の再構築など)の人を対象とした、幅広い看護の考え方や援助方法について学ぶ学問です。
中でも、「病を持ちながら生活する人」に焦点を当て、看護を学んでいきます。
成人看護学では、あらゆる健康レベル(健康の保持・増進、疾病・症状の治療期(急性期・慢性期)、健康や生活の再構築など)の人を対象とした、幅広い看護の考え方や援助方法について学ぶ学問です。
中でも、「病を持ちながら生活する人」に焦点を当て、看護を学んでいきます。
担当する授業・実習科目

成人看護学概論(2年次)
成人期にある人の身体的・心理的・社会的な特徴、発達課題、特有な健康問題について理解することを目指します。また、健康レベルに応じた援助、健康問題の解決を助ける教育的関わり、家族を視野に入れた援助、看護実践の倫理的配慮など、成人看護の重要な概念と諸理論を学習します。
成人看護学Ⅰ(2年次)
急性期・周術期の健康状態をもつ成人へ看護を実践するために、急激な健康障害の発症により、生命の危機状態にある対象者を理解し、回復への援助や生活の再構築を促す看護援助について学習します。
成人看護学Ⅱ(3年次)
慢性・長期的な経過をたどる健康問題をもつ成人へ看護を実践するために対象を理解し、セルフケア能力を高める看護援助方法について学習します。

リハビリテーションを必要とする対象の看護に関する講義の様子(コミュニケーション障害2024年撮影)
成人看護学実習(3年次)
成人期にある対象者を受け持ち、急性疾患や慢性疾患によってもたらされる対象者の様々な健康問題を解決するために必要な看護援助を実践できる能力を養います。また、対象者を全人的に捉えながら、看護過程の展開を通して、個別性のあるケア実践により、対象者の健康の回復、QOLの維持・向上を目指す看護の専門性を考え、自らの看護観を深めます。

成人看護学病棟実習に向けたクリニカルプラクティス(2024年撮影)
統合実習(4年次)
これまで学んできた知識や技術を統合し、成人看護学領域の臨床実践力を養うための自己の課題を明確にします。また、保健医療チームの一員としての役割を踏まえた看護について学びます。医療チームの一員として、成人期にある対象を受け持ち、健康問題の優先順位の確定、看護職及び多職種とのチーム連携について経験します。

成人看護学病棟実習に向けたクリニカルプラクティス(2024年撮影)

統合実習での学生の学びをまとめた「看護の礎」学び集と学生たちの「看護の礎」(2024年度)
卒業研究(4年次)
指導教員のもとで研究を行い、論文を作成します。一連の過程を通し、広い視野を持って問題を捉え、科学的な態度で問題解決に向かう姿勢を養います。
<2024年度 卒業研究テーマ>
- 難聴をもつ高齢者の体験に関する文献検討:地域で暮らす高齢者と入院治療を受ける高齢者に着目して
- 糖尿病をもつ患者の透析受容にむけた看護支援に関する文献研究
- 2型糖尿病をもちながら就労する人の自己管理を促進・阻害する要因に関する文献検討
- HOTを行うCOPD患者のセルフマネジメントを促進する看護支援に関する文献検討
- 患者が看護師に求める接遇に関する看護研究の動向と課題
- 高齢入院患者のアドバンス・ケア・プランニングに関する研究の動向と課題
- 入退院を繰り返す心不全患者への有効な自己管理支援についての文献検討
- 地震災害時に病院以外の場における看護師の役割に関する文献レビュー ~避難施設・高齢者施設・訪問看護ステーションの看護師に焦点をあてて~
- 2型糖尿病と認知症を併発している患者の在宅での管理に向けた看護師の指導と配慮に関する文献検討
- 急性期病院の退院調整看護師の実際の活動に関する文献検討
- 胃がんにより胃切除術を受けた患者が退院後に行っている自己調整:文献検討
- 一時的消化管ストーマ患者のストーマ造設から閉鎖術後までの体験プロセスに関する文献検討
- LGBT当事者が医療機関を受診する際の困難感と看護師が行うべき配慮に関する文献検討
- 精神科配属の新人看護師が職場適応するまでのプロセスに関する文献検討
- 高齢者慢性心不全患者へのセルフケアに対する効果的な看護支援についての文献検討
- 在宅酸素療法に対する対象者の思いに関する文献検討
成人看護学研究室における教員の取り組み
成人看護学は、臨床における中核の看護を学ぶ場であるため、患者中心の看護実践力を強化するための教育に力点を置いています。そのため、成人看護学研究室では、日々の教育実践を定期的に評価し、学内外でその取り組みをFD活動として公表しています。さまざまな立場からのフィードバックを受け、よりよい成人看護学教育のあり方を常に探求しています。
* FD(Faculty Development:教育内容や方法の改善・向上を目指す組織的な取り組み)
* FD(Faculty Development:教育内容や方法の改善・向上を目指す組織的な取り組み)

2019~2024年度 5学部合同学術集会ポスター 2021・2024年度 日本看護科学学会 交流集会
*5学部合同学術集会(自然科学系総合大学として5学部を持つ東邦大学で年に1回開催する学術集会)
*日本看護科学学会学術集会(看護学の発展を図り、人々の健康と福祉に貢献することを目的とした学会)