感染制御学研究室 金坂伊須萌助教の投稿論文がEDITOR’S CHOICEに選出されました。
感染制御学研究室 金坂伊須萌助教の論文が、Journal of Medical MicrobiologyのEDITOR’S CHOICEに選出されました。EDITOR’S CHOICEはジャーナルに掲載された論文のうち、エディターが注目すべき価値ある研究内容と評価した論文を、無料で世界中に公開するものです。
Does sub-culturing of positive MRSA blood cultures affect vancomycin MICs?
Izumo Kanesaka, Takamitsu Ito, Ritsuko Shishido, Makoto Nagashima, Akiko Kanayama Katsuse, Hiroshi Takahashi, Shingo Fujisaki, Intetsu Kobayashi
Izumo Kanesaka, Takamitsu Ito, Ritsuko Shishido, Makoto Nagashima, Akiko Kanayama Katsuse, Hiroshi Takahashi, Shingo Fujisaki, Intetsu Kobayashi
研究内容
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対するバンコマイシン(VCM)の最小発育阻止濃度(MIC)は臨床材料から分離された直後と比較し、継代培養後ではMICが低下することが報告されている。本研究では、血液培養液および継代培養後のMRSAに対するVCMのMICを測定し、継代培養がVCMのMICに与える影響について検討を行った。その結果、継代培養後に測定したVCMのMICは、患者生体内にいる本来のMRSAに対するVCMのMICが反映されていない可能性が示唆された。このことから、VCMを使用したMRSA感染症の抗菌薬治療失敗の一部は、本現象に起因する可能性があると考えられた。