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肺Mycobacterium avium complex症の菌側の増悪因子解明

研究の背景および目的

近年、Nontuberculous mycobacteria (NTM)の肺感染症は世界中で増加傾向を認めています。特にMycobacterium avium complex (MAC)はNTM全体の9割近くを占めており、臨床上重要な問題となっています。肺MAC症の多剤による抗菌化学療法は数年に渡り抗菌薬を内服する必要があるにも関わらず治療効果は限定的です。そのため、治療導入は進行の早い症例や病変が広範囲である症例に推奨されています。このような背景から、一定期間の経過観察を経てから抗菌薬を導入する患者様が多いです。肺MAC症の原因菌であるMycobacterium avium (M.avium)の疾患増悪に関連する因子を明らかにできれば、早期に抗菌薬導入の判断が可能になり患者予後に貢献できる可能性があります。

研究対象および方法

この研究は、東邦大学医学部倫理委員会の承認を得て実施するものです。
2015年から現在までに東邦大学医療センター大森病院呼吸器センターにおいて喀痰検査や気管支鏡検査で肺MAC症の診断に至った患者様を対象に行います。本研究は、患者様から分離されたM.avium株の遺伝子解析と患者様の採血所見や画像所見を比較検討することで、M.aviumの疾患増悪に関連する因子を解明します。

本研究は東邦大学医学部の研究予算である医学部プロジェクト研究費によって行われます。本研究に関して、利益相反はありません。利益相反とは、特定の企業や団体と研究者の利害関係により、公正な研究ができない恐れがある事態をいいます。

今回の研究で得られた成果を、医学的な専門学会や専門雑誌等で報告することがありますが、個人を特定できるような情報が外部に漏れることは一切ありません。

本研究に関してご質問のある方、診療情報を研究に利用することを承諾されない方は、下記までご連絡下さい。

連絡先および担当者

東邦大学医療センター大森病院 呼吸器内科         
職位・氏名 助教  卜部尚久  
電話 03-3762-4151 内線 6355
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151