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非アルコール性脂肪性肝疾患の鑑別診断に利用できる新規血清バイオマーカーの同定

研究の背景および目的

NAFLDは、病態が進行しない「単純脂肪肝(NAFL)」と、進行性で肝臓の炎症と線維化を伴い、肝硬変や肝がんの原因となる「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」に分類されます。NAFLとNASHの鑑別診断には、肝臓に直接針を刺して組織を採取し検査する「肝生検」という方法が用いられますが、患者さんに大きな負担がかかります。そこで、東邦大学医療センター大森病院消化器センター内科および東邦大学医学部生化学講座生化学分野では、血液検査でNAFLDを鑑別診断できる方法の開発を目的として本研究を計画しました。この研究で得られる成果は、NAFLDの鑑別診断における患者さんの負担を大きく軽減することにつながります。

研究対象および方法

この研究は、東邦大学医学部倫理委員会の承認を得て実施するものです(申請番号A17083)。診療上で必要な採血を行う際に1回だけ、採血管1本分(約5 mL)を追加で採取させていただきます。採取した血液から血清を調製し、私たちが同定した新規のバイオマーカー候補(繊維芽細胞増殖因子ファミリーに属する分子GF1と腫瘍壊死因子ファミリーに属する分子GF2)、および既知のバイオマーカー(サイトケラチン18断片)の合計3種類のタンパク質について、血清中にどのくらい含まれているかを測定します。血液採取に要する時間は約5分です。
この研究から得られたデータ(結果・成果など)や成績は、関連する学会で発表したり、学会誌に掲載文書で報告されたりすることがありますが、名前や個人的な情報は一切公表記載されませんので、プライバシーを侵害することはありません。

連絡先および担当者

この研究または説明書の内容についてもっと詳しく知りたいときや、何か分からないこと、心配なことがありましたら、何でも遠慮なく下記にお尋ねください。

この研究の責任者:生化学講座生化学分野・講師・土屋勇一
連絡先電話:03-3762-4151 内線2355
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151