医学部

メニュー

小児科学講座(大橋)

所属教員名

清水 教一 / 教 授
二瓶 浩一 / 講 師
那須野 聖人/ 助 教
中村 浩章 / 助 教
三嶌 典子 / 助 教

運営責任者

講座の概要

東邦大学医療センター大橋病院小児科は、『患者さん・ご家族に優しく高いレベルの医療を24時間提供できる小児科』を目標として、1964年(昭和39年)の大橋病院開設と同時に始まり現在にいたります。「誠実で優しい診療」を基本に、目黒区、世田谷区、渋谷区を中心とした地域の小児医療の拠点病院として、「24時間体制の救急医療」を堅持しております。大橋病院小児科は、地域に密着した小児医療機関であると同時に、目黒区で唯一の大学付属病院小児科として小児の高度医療を実践しております。神経疾患、アレルギー疾患、循環器疾患、代謝疾患の診療分野では、複数の専門医が診療・研究にあたっております。

研究の概要

当教室は、小児科学および関連領域における臨床的研究および基礎医学的研究を行っています。特に、Wilson病、川崎病、アレルギー疾患、代謝・内分泌疾患においてその病因・病態生理、発症・増悪機構の解明を中心に研究を続けております。当教室での単独研究とともに、国立精神神経センター神経研究所、東京慈恵会医科大学付属第三病院 小児科、国立病院機構相模原病院 アレルギー性疾患研究部、東邦大学 微生物・感染症学講座、慶應大学遺伝学センター、その他の研究室との連携により共同研究を行っています。

【1】 神経,代謝疾患
  1. Wilson病の遺伝子解析を行い,本症に対する遺伝子診断の有用性とその適応疾患について検討し報告しました。
  2. 本邦におけるWilson病の遺伝子変異の特徴などの遺伝学的特性について報告をしました。
  3. 多くのWilson病症例に対する臨床検討を行い,本症の診断ならびに治療管理上の課題と問題点について検討し報告をしました。
  4. Wilson病などの先天性銅代謝異常に関する診断・治療のポイントについて,症例を通じて解説を行なっております。
  5. Wilson病に対する酢酸亜鉛製剤の使用方法とその治療効果を検討し報告しました。
  6. AMEDでの「新生児タンデムマススクリーニング対象疾患の診療ガイドライン改訂、診療の質を高めるための研究」の分担研究で「Wilsaon病全国調査」全国調査を行なっております。
  7. MC-Bank患者登録の結果より、本邦におけるWilson病の特徴ならびに治療・管理等の問題点や課題を検討しています。
  8. Wilson病友の会の活動に参加し,医学的援助を行っています。
  9. Wilson病合併妊娠5症例における酢酸亜鉛の効果と安全性の検討を行っています。
  10. てんかん発作のコントロール状況とGhrelin、Nesfatin-1、NPYの関係について、解析を行っています。
【2】免疫・アレルギー疾患
  1. アトピー性皮膚炎乳児症例の検討で、皮膚炎の重症度とケモカイン、サイトカインの関係を明らかにし、病態における意義を明らかにしました。
  2. 乳児食物アレルギーの早期診断としての臍帯血ケモカインが有用であることを明らかにしました。
  3. 乳児喘息発作患者を対象に吸入ステロイド懸濁吸入液とステロイド静脈注射の有効性に関する検討をしました。
  4. 母親の喫煙による乳児の受動喫煙とアレルギー性疾患の発症メカニズムについて解析をしました。
  5. 乳幼児RSウィルス下気道感染時におけるperiostinとSCCAの動態について解析を行っています。
  6. 重症喘息に対するオマリズマブの使用経験について検討を行っています。
  7. 食物経口負荷試験で出現したアナフィラキシの皮膚症状について検討を行っています。
【3】循環器疾患・川崎病
  1. 川崎病の発症に関与すると想定される川崎病発症時の自然免疫系の検討を引き続き行っています。
  2. 川崎病急性期における効果的かつ効率的なγグロブリンの投与方法を検討しています。
【4】腎・泌尿器
  1. 血小板減少により腎生検が困難であるEpstein症候群の尿中上皮細胞の観察により、病勢の把握と病態について研究を行っています。
  2. Lowe症候群およびDent病の全国調査を行い、本邦における特徴ならびに治療・管理等の問題点や課題を検討しています。
【5】その他
  1. 膵臓SPNについて、その腫瘍発生の起源を検討するため、他施設との共同研究によりwnt/β-catenin経路の解析を行っています。

代表論文(10編以内)

  1. Y Shirai, Y Enomoto, T Harada, K Asai, S Ashizuka,M Ikegami, K Takahashi, N Shimizu, T Sekine:Solid pseudopapillary neoplasm express inhibin-α and Tcf-3. Pathology international 67:228-229,2017
  2. Sekine T, Komoda F, Miura K, Takita J, Shimadzu M, Matsuyama T, Ashida A, Igarashi T: Japanese Dent disease has a wider clinical spectrum than Dent disease in Europe/USA: genetic and clinical studies of 86 unrelated patients with low-molecular-weight proteinuria. Nephrol Dial Transplant 29 (2) :376 -384 , 2014
  3. Tsurumi H, Harita Y, Kurihara H, Kosako H, Hayashi K, Matsunaga A, Kajiho Y, Kanda S, Miura K, Sekine T, Oka A, Ishizuka K, Horita S, Hattori M, Hattori S, Igarashi T.: Epithelial protein lost in neoplasm modulates platelet-derived growth factor-mediated adhesion and motility of mesangial cells. Kidney Inter 86 (3) :548 -557 , 2014
  4. Takahashi K, Makita N, Manaka K, Hisano M, Akioka Y, Miura K, Takubo N, Iida A, Ueda N, Hashimoto M, Fujita T, Igarashi T, Sekine T, Iiri T: V2 vasopressin receptor (V2R) mutations in partial nephrogenic diabetes insipidus highlights protean agonism of V2R antagonists. Journal of Biological Chemistry 287 (3) :2099 -2106 , 2012
  5. Sekine T, Konno M, Sasaki S, Moritani S, Miura T, Wong WS, Nishio H, Nishiguchi T, Ohuchi MY, Tsuchiya S, Matsuyama T, Kanegane H, Ida K, Miura K, Harita Y, Hattori M, Horita S, Igarashi T, Saito H, Kunishima S. Patients with Epstein-Fechtner syndromes owing to MYH9 R702 mutations develop progressive proteinuric renal disease. Kidney Int. 78(2):207-214 2010
  6. Sekine T, Endou H. Children's toxicology from bench to bed--Drug-induced renal injury (3): Drug transporters and toxic nephropathy in childhood. J Toxicol Sci 34:259-265 2010
  7. Shimizu N, Fujiwara J, Ohnishi S, Sato M, Kodama H, Kohsaka T, Inui A, Fujisawa T, Tamai H, Ida S, Itoh S, Ito M, Horiike N, Harada M, Yoshino M, Aoki T: Effects of long-term zinc treatment in Japanese patients with Wilson disease: efficacy, stability, and copper metabolism. Transl Res 156:350-357 2010
  8. Dokai H, Nomura Y, Fujikawa K, Nihei K, Segawa M, Shnomiya N
    A study of the factors inducing the development of childhood-onset myasthenia gravis using CDR3 spectratyping analysis of the TCR repertoire J Neuroimmunol 187:192-200 2007
  9. Shinomiya N, Nomura Y, Segawa M
    A variant of childhood-onset myasthenia gravis:HLA typing and clinical characteristics in Japan.
    Clin Immunol. 110:154-158 2004
  10. Nihei K, Shinomiya N, Kabayama H, Ikeda C, Hosono T, Aoki T, Matsuo N Wolff-Parkinson-White (WPW) syndrome in Isolated Noncompaction of the Ventricular Myocardium (INVM) Circulation J 68:82-84 2004

教育の概要

学部

  1. 小児科学(4年次 50コマ)
    大森病院小児科、同新生児科、同小児外科、同腎臓小児科、佐倉病院小児科と分担し、講義はもとよりチュートリアルや形成評価も行いながら知識の習得・理解を確実にします。
  2. 臨床遺伝学(2年次 2コマ)
    小児期の遺伝性疾患、およびゲノムの解析についても理解します。
  3. 全人的医療教育Ⅳ(4年次 5コマ)
    臨床実習の始まる前に学生にも起こりうる医療現場での危険性について、チュートリアル形式で実習し危機管理能力を習得します。本ユニットは病院病理学講座が中心となり行われます。
  4. 総合臨床講義(5年次 1コマ)

大学院

発達成育医学コース:3コマ
臨床医学領域の立場から生理情報や病態情報として得られる多彩な情報の処理及び異常事態に対する速やかな対 応により、病態の原因検索や治療方法に関する教育・研究を推進する。本コースでは発達成育上の基本情報の取得 ならびに対処法を中心に学ぶ。
遺伝性腎疾患と先天代謝異常、小児神経疾患の習得をします。

生体応答系 小児科学:5コマ
新生児期から乳幼児期・学童期・思春期にわたる小児・若年全般の健康と疾病の生理的ないし病態的な知識を習 得する。それは単に臨床的な一面だけではなく、発生学的・発達学的な側面や、遺伝子・生物学的な背景も含まれ ており、総合診療科的な全般性も含まれることを目標とします。

生体情報伝達障害コース:2コマ
生体情報の処理、伝達に大きな役割を果たしている神経系(自律神経、運動系、感覚系、高次機能系など)が障 害を受けることにより発症する疾病についてメカニズムから治療法までを学ぶ。先天代謝の小児神経疾患について習得します。

診療の概要

東邦大学医療センター大橋病院小児科は、1964年(昭和39年)の大橋病院開設以来、休むことなく診療が行われています。変わることのない診療方針は『24時間体制の優しい小児医療を行う』ことであります。ご承知のように小児科医減少の波は当科にも波及しつつありますが、医局員をはじめ地域医師会の諸先生方との連携のもと、24時間体制の小児救急医療システムの拠点病院としての活動を維持発展させております。

その他

社会貢献

  • 大島医療センター
    伊豆七島で唯一の小児科も併設する医療センターです。伊豆大島(東京都大島町)にて、大橋病院小児科から1人ずつ交代で診療を行っています。一般外来診療に加え、新生児医療、各保育園・小学校・中学校の各種健診なども行い、島の子供達の健康を担っています。
  • ウィルソン病研究会/ウィルソン病友の会
    年に1回、5月に全国大会を東邦大学医学部附属大森病院または大橋病院などで、行います。ウィルソン病の最新の話題や、珍しい経過をとった症例報告、治療に難渋した症例から逆に学んだことなどを諸病院の先生方に御発表頂く研究会です。患者さんも参加できます。会場にはウィルソン病に罹患して数十年の方もいらっしゃいますので、情報交換などもして頂けます。
  • 東京都 心臓病の子どもを守る会 サマーキャンプ
    昭和51年(1976年)から始まったこのキャンプに2002年(第25回)に一度お手伝いをした後、2008年(第31回)以降は毎年参加することになり今日に至ります。
  • 糖尿病サマーキャンプ
    1型糖尿病キャンプで、毎年8月ごろに開催されます。キャンプでは、同じ病気をもつ仲間と情報交換、悩みを話し合う良い機会となります。医師は血糖管理と保護者や主治医へのキャンプ中の報告を行います。
  • アレルギー市民講座
    2016年9月に、第1回アレルギー市民講座が開催されました。今後も定期的に開催する予定です。

学会活動

  • 主催学会/研究会
    2017年5月 第21回ウィルソン病研究会
    2017年7月 日本先天代謝異常学会セミナー
    2018年3月 第67回日本小児神経学会関東地方会
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151