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医療政策・渉外担当特任部門 教授 小山 信彌

医療政策・渉外担当特任部門 教授 小山 信彌
医療政策・
渉外担当特任部門
教授 小山 信彌

設立の経緯:診療報酬の支払制度にDPC/PDPSが導入され、医療制度が大きな変化をしてきております。最も大きな変化は、全国共通な診断名(14桁で構成されている診断分類番号)が使用され、他病院との比較ができるようになったこと。そして2年ごとの診療報酬改定が、DPCにより蓄積されたビッグデータを利用してなされるようになったことであります。これからの病院運営は、このような変化をいち早く知覚し、病院運営の方向性を決定していく必要が出てきました。このような社会情勢の中、今後病院の方向性を的確にとらえるため、平成25年医学部に特任部門として医療政策・渉外部門が設置され、今年で7年目を迎えます。大森、大橋、佐倉医療センターの運営のために様々な支援をしてきました。また、厚労省、文科省、私立医科大学協会、全国医学部長病院長会議、日本病院団体協議会等の様々な委員をお引き受けし、大学病院からの意見を述べ、また、そこから得られた情報を大学に還元してきました。今年もこのような活動を引き続き継続していく予定です。(2019.05.10)

活動内容:(2019年)

 2018年度改定が行われ、今後ますます進む少子高齢化に向けた様々な工夫がなされた。入院医療評価が、高度急性期から慢性期までシームレスな体系が引かれ、200床未満は亜急性期から慢性期を、400床以上は急性期の医療提供がなされるような形となってきたと感じている。2020年度改定では、200床から400床までの病院の運営がさらに明確化されるようになるのではないかと感じている。しかしながら、2018年度は消費税と医師の働き方改革に多くの時間が割かれ、2020年度改定についてはこれから本格的な議論となる。
 まず働き方改革に関しては、本年4月より勤務医の労働時間管理と36協定の提携が必須となる。特に大学病院では時間管理がなされてはいないので早急に対応していく必要がある。その後、図1のような形で時間外労働時間の上限が設定された。一般勤務医の時間外労働時間は960時間/年(A水準)となる。地域医療提供体制の観点より、やむを得ずA水準を超えざるを得ない場合を想定して、地域医療確保暫定特例水準(B水準、時間外労働時間1860時間/年)を設定した。さらに研修医、専門研修中の医師の研鑽意欲にこたえて、卒後6年程度を想定したC-1水準と、高度な医療技術を有する医師を育成するためとしてC-2水準を設定した。これはいずれも時間外労働の上限時間は1860時間/年である。これから5年かけて完成する必要がある。
 消費税対応については、5%から8%の時の反省をこめて、病院・診療所それぞれの医療費シェアに基づいて財源を配分することとなった。本年10月より消費税は10%になる予定であるが、果たして本当に補填されるのか注意して見守りたい。
 2020年度に行われる診療報酬改定に関しては、現在各団体において改定要望がまとめられつつあり、また、例年行われている、中医協の上申書に基づくアンケート調査が行われている。入院医療では7:1の取り扱いがどうなるか、病棟への多職種の配置がどのように評価されるのか、アンケート調査結果を見ながら、様々な要望を厚労省側へ提出していきたいと考えている。
 また、DPCに関しては、調整係数が消失しほぼ完成形を迎えた形ではあるが、基礎係数、群分けの妥当性の評価、機能評価係数Ⅰのさらなる充実、Ⅱについてはデータの精緻化が必要となってくる。また、激変緩和係数の取り扱いに関しては、この制度からの退出勧告も含めて、議論すべきことが多くあるが、今回から公開審議ではなくなるので、やや心配である。とはいえ、DPCの原理原則は、患者さんにとって最も良い医療を提供することが、DPC制度の重要なことであることは変わりません。なぜならDPC制度は常に我々の行った診療実績をもとに評価されているからです。あまり制度にとらわれることのない、また、むやみに収益を増やすことを目的としない、よりよい医療提供体制が求められてきます。
今年の大きな方向性としては、
  1. 消費税増税に向けての対応と検証
  2. 働き方改革、特に臨床系教員の働き方改革について
  3. 2020年度診療報酬改定の要望書作成
  4. 大学病院の経営実態調査(DPC係数調査を中心に)
これらを中心に、活動を進めます。

講演情報

■第36回日本神経治療学会学術集会
「特別講演 DPC/PDPSの基礎知識 -診療提供体制の考え方-」
日時:2018年11月25日(日)
会場:東京ファッションタウン(TFT)ホール 
■第17回日本医療経営学会学術集会
「今回の改定を踏まえてDPCの今後」(仮)
日時:2018年11月3日(土)
会場:東京女子医科大学 弥生記念講堂
■第26回DPCマネジメント研究会学術大会
「完成形を迎えたDPC/PDPS-診療提供体制の考え方-」
日時:2018年9月2日(日)
会場:明治大学駿河台キャンパス アカデミーコモン3階 アカデミーホール
■第5回協会けんぽ調査研究フォーラムパネルディスカッション
「病院でのジェネリック医薬品の評価 -大学病院での現況-」
日時:2018年5月23日
会場:一橋大学 一橋講堂
■第52回広島県病院薬剤師会総会 特別講演
「平成30年度診療報酬改定の概要 -これからの薬剤師の役割を考える-」
日時:2018年5月12日
会場:エソール広島
■HVJ特別講演
「平成30年度診療報酬改定の概要」
日時:2018年3月29日
会場:TPK品川港南口会議室
■北多摩北部病院連携会議・総会 特別講演
「平成30年度診療報酬改定の概要」
日時:2018年3月16日
会場:ルネこだいら・レセプションホール
■第161回地域医療講演会
「平成30年度診療報酬改定とDPC -これからの医療提供体制の考え方-」
日時:2018年3月7日
会場:高知県近森病院講堂
■第48回日本心臓血管外科学会総会 特別企画
「心臓外科医にとってのDPC -30年度診療報酬の考え方-」
日時:2018年2月20日
会場:三重県総合文化センター
■MDVユーザー会 診療報酬改定セミナー
「2018年度診療報酬改定とDPC -これからの医療提供体制の考え方-」
日時:2018年2月18日
会場:ベルサール神田
■医療経営フォーラム
「平成30年度診療報酬改定 -DPCの方向性-」
日時:2018年1月28日
会場:全国町村会館
■公私連盟講演会
「平成30年度診療報酬改定とDPC」
日時:2018年1月24日
会場:東京 CIVIC研修センター
■和歌山県病院新春研修会 特別講演
「平成30年度診療報酬改定の概要と方向性」
日時:2018年1月13日
会場:和歌山県ホテルアパローム紀ノ國

担当教員:小山 信彌  特任教授

略歴

  • 昭和47年 3月 東邦大学医学部卒業
  • 昭和60年12月 東邦大学医学部 講師
  • 平成 3年 1月 東邦大学医学部 助教授 
  • 平成 7年 2月 東邦大学医学部 教授
  • 平成 9年 7月 東邦大学医学部付属大森病院 副院長 
  • 平成12年 7月 東邦大学医学部付属大森病院 病院長
  • 平成18年 7月 東邦大学医療センター大森病院 心臓血管外科部長
  • 平成25年 4月 東邦大学名誉教授
             東邦大学医学部特任教授(医療政策・渉外担当特任部門)
  • 平成28年 4月   関西医科大学 客員教授
  • 平成29年12月 獨協医科大学 特任教授

外部委員:(2019年4月現在)

  • 文部科学省 学校法人運営調査委員会委員
  • 厚生労働省 生物由来製品感染等被害判定調査会員
  • 厚生労働省 薬事・食品衛生審議会専門委員
  • 厚生労働省 医薬品流通改善懇談会委員
  • 厚生労働省 ADR(裁判外紛争解決)連絡協議会委員
  • 日本私立医科大学協会 病院担当理事
  • 日本私立医科大学協会「包括評価制度に関する調査研究分析ワーキンググループ」座長
  • 日本医師会 疑義解釈委員会・保険適用検討委員会委員
  • 全国医学部長病院長会議「DPCに関するWG」委員長
  • 日本病院団体協議会代表者会議 委員
  • 東北地方における医学部設置に係る構想審査会委員

学会役職:(2019年4月現在)

  • 日本血管内治療学会理事
  • 日本ジェネリック医薬品バイオシミラー医薬品学会理事
  • 日本マネジメント学会評議員
  • 日本臨床外科学会評議員
  • 日本胸部外科学会名誉会員
  • 日本心臓血管外科学会名誉会員
  • 日本冠動脈外科学会名誉会員
  • 日本外科学会特別会員
  • 日本冠疾患学会名誉会員
  • 日本血管外科学会特別会員
  • 日本輸血・細胞治療学会特別会員
お問い合わせ先

東邦大学 医学部

〒143-8540
東京都大田区大森西 5-21-16
TEL:03-3762-4151