公開講座「災害時の健康リスクを科学する」
を開催いたしました

9月7日(土)に、「災害時の健康リスクを科学する」をテーマに公開講座を開催いたしました。
講演1 本学トランスレーショナル看護領域 尾立篤子教授より
「知れば守れる!災害時の健康」
講演2 本学トランスレーショナル看護領域 蜂ヶ崎令子准教授・宮崎裕子准教授より
「あれば安心!災害時のトイレ」
についてご講演いただきました。
高校生から地域の方々まで大勢の方にお集まりいただき、いよいよ講座がスタートします。
講演1「知れば守れる!災害時の健康」

尾立先生のご講演では、
災害発生後、避難所での生活が始まる頃に生じやすい9つの健康リスクについてご講演いただきました。
避難所で過ごす際の防寒対策や、便秘症に対するリラクゼーションなどについて学んでいきます。

災害に見舞われた際に、誰でもすぐに取り入れられる具体的な方法が盛りだくさんで、皆さん大変熱心に聞いておられました。
さらに、心の不調が誰にでも起こり得ることであり、異常ではないと知っておくことの大切さや、「睡眠障害」について、休息をとれるときに取ること、眠れないことを気にしすぎないことなど、災害が起こる前から準備できる心構えについてもご紹介いただきました。

ピンク色のオリジナルポロシャツを着用し参加しました
健康科学部災害支援学生ボランティアも一緒に学びました。
そして最後に、尾立先生が看護自衛官として東日本大震災で活動された経験について、お話しいただきました。
大変悲惨な状況の中での避難生活を見て、災害への備えの大切さを再確認しました。
講演2「あれば安心!災害時のトイレ」

「みなさんは1日何回トイレに行きますか?」という質問から宮崎先生のご講演が始まります。
尿や便がどのように作られるのか、おおよそ一日何回トイレに行くことになるのかなどについておさらいします。
過去の災害の事例から、災害発生時には、比較的すぐにトイレを確保することが大切になることについてご紹介いただきました。
排泄という生きるために必要不可欠な生理現象から、自治体の災害用トイレの設置状況まで幅広く災害時のトイレ事情について学んでいきます。
いよいよ、災害時のトイレの作成が始まります。
蜂ヶ崎先生のご説明を聞きながら、4人グループで協力しながらトイレを作成していきます。

ご紹介した災害時のトイレの材料は、段ボール2個+ガムテープ+ビニール袋2枚です。はさみやカッターも必要なく、災害時にも揃えやすい道具で作れるように工夫しています。

災害が起こった時、避難所では初対面の人と関係を築きながら、生活をしていくことになります。
今回のトイレ作成も、災害時さながらに、初対面の人同士で協力します。

トイレが完成すると、「意外と座り心地がよいな」「このトイレがあれば、安心だわ」などと皆さま感想を共有され大賑わいでした。
作成したトイレやご用意した材料は、ご希望の方々にお持ち帰りいただきました。
ぜひご自宅での備えに加えてくださいね。

最後にボランティアの学生と教員でパチリ!
学生は、公開講座への参加を通して、災害時の地域の皆さまの備えについて学んでおりました。
今年度も多くの方々にご参加いただいた公開講座でした!
本学部では、毎年一般の方に向けて公開講座を開催しております。
次回は3月に開催を予定しております。
皆さまにご興味を持っていただけるようなテーマで準備中ですので、奮ってご参加ください。
健康科学部一同、お待ちしております。