この木何の木?

資料室スタッフという言葉を聞いたとき、皆さんはどんなイメージを抱かれるでしょうか。
大学の歴史に関することならなんでもご存知の博覧強記な人物でしょうか。
残念ながら実際にはその限りではありません。
なんでも答えられます!なんでも聞いてください!と胸を張りたいところですが、むしろ逆。スタッフは日々たくさんの謎に取り囲まれて暮らしています。

例えば、現在大森キャンパスの医学部本館には、
玄関口の付近に二本、さながら寺門の左右を固める仁王像のように、大きな常緑樹が天に向かって伸びています。
植物に疎いスタッフにはこの木が何の木であるのか、見当がつきません。

興味深いのは、戦前のものと言われる写真にも、
やはり玄関脇に二つの大きな木の姿が写っていることです。
戦時中、1945年4月の空襲で大森にあった校舎の多くが焼失したと言われているのですが、
この木はその時の火災を免れたのでしょうか?
それともよく似た別の木なのでしょうか。

激動の時代を生き延びた歴史の生き証人か、はたまた往時を偲んで戦後に植え直されたものか。
いつか手がかりに辿り着くことを願いながら、スタッフは日々資料の海を漕ぎ分けていくこととなるのです。

写真は1935年に発行された『帝国女子医学薬学専門学校一覧』に掲載されているものです。
葉の雰囲気などが現在とは微妙に違うような気もするのですが……さて、どうでしょう?

投稿者:スタッフ

記事一覧に戻る

Top