キャンパス今昔~バスに揺られて

いまだ暑い日が続いていますが、徐々に早くなる日没に秋の接近を感じる今日この頃です。9月に入り、資料室のある大森キャンパスも、学生たちが元気に行き交う賑やかさがだんだんと戻りつつあります。

さて、ここに掲げたなんとも味のある絵は、『帝国女子医学薬学専門学校概況』という、1941年頃に発行されたと思われるパンフレットの末尾に掲載された図です。図の上下を横断する二つの線路、その間に挟まれるようにして、ちょうど図の中央あたりに「本校」と書かれた四角形が位置しています。これが東邦大学の前身である帝国女子医学薬学専門学校です。この図は学校までの道のりを図示したもので、現代で言うところの交通案内といったところでしょう。

道路の上を走る点線は、線上に小さな車の絵と「バス」という文字があることから、おそらくバスの路線を示したものと思われます。当時は学校のすぐ傍を抜けて国道へ向かう路線があったのでしょうか。

ところで現代でも、大森キャンパスへの道のりはJRの蒲田駅、もしくは大森駅からバスに乗って何分、という風にご案内しています。長閑な田園の面影が残る町並みから、人家や商業施設、オフィス・ビルディングが建ち並ぶ繁華な一大都市の情景へ。車窓から見える風景はきっと大きく様変わりしたことでしょうが、ひょっとしたら半世紀以上の時間を経て、今も昔と同じ道路の上を走っている瞬間があるのかもしれません。そう思うとなんだか親近感が沸きますね。

投稿者:スタッフ

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