「みんなもうやらなくていい」—12月8日の試験

本日12月8日は太平洋戦争開戦の日です。『東邦大学50年史』には、開戦当日1941年12月8日の様子が以下のように記されています。

「この日はちょうど医専5年の2学期の試験の日にあたっていた。当時眼科を担当した須田経宇教授は、この日を回想して「12月8日、あの日はちょうど眼科の試験があった。『みんなもうやらなくていい』『みんないい点つけちゃおう』と、試験をやめてしまった。私興奮していたんでしょうね。日本人だったら誰しも、この日の朝の気持はこんなだったのではないですか」と語るのだった。」(原文ママ)

まもなく全国的に学徒動員が開始され、本学の学生たちも全国各地の軍需工場や軍関係の研究所などに動員され、次第に修業年限も短縮されていきました。とても学業に打ち込めるような状況ではありませんでした。この時期の本学学生の動向については、2020年度企画展「戦時下の理系女子学生」で取り上げていますので、下記リンクから詳細をご覧ください。

また、東邦大学習志野キャンパスのある千葉県船橋市には、真珠湾攻撃開始の暗号を送った旧海軍の無線電信所がありました。ちなみに現在は行田公園となっており、その中に電信所の記念碑が置かれています。こうした歴史上の転換点となった場所が習志野キャンパスの近くにいくつかあるので、関心をお持ちの方はぜひ検索してみてください。

※画像は『写真でつづる東邦大学50年』に収録されている1941年12月8日の新聞記事コラージュ。

投稿者:スタッフ

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