春ですね

3月も下旬になり、だいぶ春らしくなってきましたね。
春といえば、新しいスタートを切る方も大勢いると思います。
本学を退職されていかれる先生方もまた然りです。
今年も数名の先生が退職されるにあたり、
大学広報誌「TOHO UNIVERSITY NOW」に寄稿なさっていました。

本学の前身である帝国女子医学薬学専門学校の時代である
昭和9年の春にも新しいスタートを切った先生がいらっしゃたようです。
当時の学内誌「校報」に先生方の御異動という記事がありました。
先生方の御移動 ※「校報」(昭和9年5月号より)
 左の先生方には私共は長い間一方ならぬお導きをいただきましたが、今回御辞職遊ばされました。私達はその御恩を深謝し、併せて諸先生方の御健康と御幸福を御祈り致しましょう。
 杉本 良   先生
 山極 一三  先生
 浅田 一    先生
 木山 英一  先生
 塚本 赳夫  先生
 (金沢医科大学付属医院薬局長、兼薬学専門部教授に御栄転遊しました。)

このうち、山極先生と塚本先生は、その後について紹介がされていました。

 山極先生の御渡欧 ※「校報」(昭和9年1月号より)
山極先生が今度帝大医学部からお選ばれになって留学生として去年の十二月末に英国へ向って御出発なさいまいた。英国では彼の名高いケンブリッジ大学へ御這入りになられ、二年間の御滞在中専ら生理学の研究を遊ばすそうで御座います。私達は先生に二年間もお別れしていなければならぬ事は本当に詰りませんけれ共、先生の御為に私達は此の事を心から御喜び申し上げ度いと思います。…

 皆様へ ※「校報」(昭和9年6月号より)
不肖金沢に転任するに当って皆々様より御贈り下さった御餞別によりまして私の書斎の机と本箱等の家具類とする事が出来ました。私は朝な夕なに其等によって皆様を偲びつつ遙に御健康を祈って居ります。  塚本赳夫

山極先生は大正15年10月から8年間、塚本先生は昭和3年4月から6年間、
帝国女子医学薬学専門学校で教鞭をとっていました。
お二人とも惜しまれながらの退職となったようですね。


出会いと別れの季節といわれる春ですが、
みなさまにとって良い季節となることを祈っています。

投稿者:スタッフ

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