梅雨ですね
2014年06月26日東京は本日はとても良い天気ですが、
昨日までは梅雨らしく雨の日が続きました。
さて、本学が創立された当時、大森キャンパス周辺は現在とは全く違った様子でした。
『東邦大学三十年史』には、
・・・京浜線梅屋敷停留所付近は、その当時数軒の民家が点在していただけで、
見渡す限りの原野、数多い沼地には葦蘆が生い茂り、
田圃には目高が泳いだり蛙がかまびすしく、
わらぶきの農家から聞える牛の啼き声が田園風景に一入ののどかさを加える・・・
『東邦大学五十年史』には、
・・・まだ街並は整わず、櫛の歯の抜けた様な具合で、
道の左右に、学校と寄宿舎が建っていて、
その周囲は、水溜りと原っぱ、水溜りも寄宿舎の前のは、池の様で、
柵もなく、子供がよく落ちては大騒ぎを繰返していた。・・・
などと、商店街があり、住宅が並ぶような現在とは違い、
のどかで田舎的なところであったと、述懐されています。
また、
・・・大体あの付近の標高は海面すれすれであるため、
建築の基礎工事はやっかいで、また地面そのものも大雨と潮の関係で、
大森、蒲田が一面海のようになることが数度あった。・・・
(『東邦大学五十年史』)
という記述もあり、このような立地であったために
雨の日の学校は大変だったようです。
開校当初の校舎は、
鉄筋コンクリート造りの地下室がある木造2階建のものでした。
当時、本学に勤めていた教授たちによると、
「学校へ行きますと、雨の降る日は困るんです。
地下室に水が入っちゃうんです。」
「大雨のときにたった一ぺんですけれど、
学校へ行かれないで、たしかどこからか船に乗ったことがありますよ。」
「雨が降るとずいぶんぐあいが悪くて、長ぐつで通っていた」
などと話しており、まだ学校の周辺も学校の設備も、
発展途上の様子が、うかがえます。
梅雨の最中、現在では舗装された道路を
過去に思いを馳せながら歩いていますが、
やはり長ぐつは愛用しています。
投稿者:スタッフ
カテゴリー:資料室近状