2012年度物理学科コロキウム(2012年10月17日)
日時
2012年10月17日(月) 16:30 - 18:00
場所
理学部5号館 2階 5201
講師
本林 透 氏(理化学研究所仁科加速器研究センター)
開催内容
不安定原子核の研究
原子核物理学の最先端の一つである安定線から遠く離れた原子核の研究について話します。20世紀初頭、いわゆるラザフォードの実験により原子核の存在が明らかになって以来、原子核そのものについての研究が進んできました。今では 300 種弱の安定な原子核に加え、放射性を持つ不安定原子核は 3000 種近く知られています。放射性の核種をビームとして用いる技術は1980 年代中ごろに開発され、理化学研究所(理研)では 1990 年から実験が始まりました。radioactive isotope(RI、放射性同位体)の名前をとり、RI ビームと呼んでいます。2007年より本格的に稼働を始めた RI ビームファクトリーは、質、量ともに世界最高の性能を持つ実験施設です。研究の結果不安定原子核に見いだされた、中性子ハロー、魔法数の消失等の新しい様相、宇宙における爆発的元素合成にかかわる核反応のいくつかを紹介し、さらに今後の研究を展望します。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。
お問い合わせ先は物理学科コロキウム係:大江純一郎 junichirou.ohe(atmark)sci.toho-u.ac.jp (atmark)は@です。