理学部物理学科

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先輩の活躍

観測装置の開発という工学的視点も持つ、天文学・宇宙論

国立天文台 助教授 松尾宏氏

国立天文台 助教授 松尾宏氏

現在、チリ北部のアカタマ砂漠に位置する標高5000mの高地で日本・アメリカ・ヨーロッパと3つの地域の研究機関が協力して電波と遠赤外波の中間のサブミリ波という未知の領域に挑む望遠鏡作り(ALMAプロジェクト)が検討されている。このプロジェクトは80基のアンテナを組み合わせて、大望遠鏡を作ろうというものだ。

ALMAプロジェクトに関わる日本グループの中心的な役割をするのは、国立天文台だが、ここでは、日本独自の装置を使った 観測も進めようとしている。その開発をしている一人が、天文機器開発実験センター助教授の松尾宏氏である。

天文学というと、宇宙を観測して新しい現象を発見するというイメージが強い。だが、ハップル宇宙望遠鏡、すばる望遠鏡など、新しい観測装置も自ら開発し、天文学や宇宙論を進歩させているのだ。松尾氏のグループは、まさに、これまでなかった観測装置を生み出し、サブミリ波で新しい宇宙観測を切り拓こうとしている。

チリの標高5000mに1ヶ月、学生が滞在

東邦大学大学院修士2年(平成16年度) 小林純くん

小林純

国立天文台のグループは、現在、本実験に先駆けて、チリで実験をしている。そのアンテナに松尾氏らの開発した観測装置が取り付けられ、テストされているのだ。その世界をリードする研究では、国立天文台と連携大学院として提携している東邦大学の学生4人も貢献している。その1人、修士2年(平成16年度)の小林純君を紹介しよう。

小林君は大学4年生のときから松尾氏の研究室で卒業研究を続け、ALMAに向けた実験観測装置でも、冷却器や光学系などを担当してきたという。実際にアンテナを載せるときにも、一緒にチリに行き、実験の一翼を担った。そして、ふもとにある宿泊施設から1時間かけて、標高5000mに位置するアンテナまで登っていき、装置の調整をし、ふもとに戻って観測を繰り返したという。「チリでは湿度が3%くらいしかなく、乾燥がきつくて大変でした。また、1回につき、1ヶ月程度の長期滞在なので、他のチームのチリ人研究者と仲良くもなりました。また、精神的にタフになったと思います」。小林君はチリでの実験生活を語る。

小林君はもともと、もの作りをしたいという気持ちが第一にあり、自分で作ったもので観測もできる松尾先生の研究室に来た。そして自分の思い描いていた研究ができ、今は充実した毎日を過ごしているという。そんな小林君について、松尾氏は「辛抱強く取り組む力があります。実験では失敗することも多いものですが、その中でも問題点をちゃんと見つけて向き合うという姿勢があります」と評価する。

ALMAの新たな望遠鏡が、宇宙の彼方からの光を捕まえる時、それはまさに小林君をはじめとする若い研究者達の地道な努力の賜物でもあるはずだ。

CERN Summer Student Programme(CERN夏の学校)に先輩学生が参加

CERN Summer Student Programme

「CERN Summer Student Programme(CERN夏の学校)」は、欧州合同原子核研究機関(CERN)が、毎年夏の期間に行っている プログラムです。 2004年からは、日本からも素粒子・原子核・宇宙物理学の研究者を目指す学生が参加するようになり、今年は東邦大学理学部物理学科の大学院生が日本の代表の一人として同プログラムに参加しています。

こうして学生は幅広い知識を深め、次の物理を、次の世界を担う人材としてのステップを登っていくのです。

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