理学部情報科学科

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秘密情報分散法: 宝の地図の断片を集めて宝物をゲット(3/3)

5.視覚復号型秘密分散法とは ~シェア画像を3枚重ねると何が見えるかな?~

 視覚復号型秘密分散法は、1994年にNaorとShamirによって提案されました。秘密情報を画像として扱い、その秘密画像をシェア画像に分散し、集めたシェア画像を重ね合わせることにより秘密画像を復元する方法です。復元方法は、シェア画像を重ね合わせるだけですから、複雑な計算を行わずにすみます。シェア画像は、OHPシートや透明フィルムのように物理的に重ね合わせが可能なものに印刷されます。
 実際に、視覚復号型秘密分散法を体験してみましょう。このページを印刷して下の図2を切り取り、3枚のシェア画像を重ねて、光にかざして見てみましょう。アルファベットが隠されていますよ。どんな文字が見えるでしょう?
 
図2. シェア画像
図2. シェア画像01
図2. シェア画像02

6.シェア画像の作り方

 3枚のシェア画像を重ねて光にかざすと、図3のように、アルファベット「C」が見えます。これは、秘密画像を3枚のシェア画像に分散し、シェア画像を3枚重ねると秘密画像が復元できるので、視覚復号型(3, 3)-しきい値法になります。
 
図3. 復元された秘密画像
図3. 復元された秘密画像
 視覚復号型秘密分散法は、どんな仕組みなのでしょう?秘密画像が白黒画像である場合について説明します。各画素は白または黒の2種類しかなく、シェア画像もこの白黒2種類の画素から構成されます。復元された秘密画像は、白あるいは黒画素の局所的な密度に違いを持たせることで視覚的に画像を認識できるようになっています。その密度変化を生じさせるために、秘密画像上での1画素は、シェア画像や復元された秘密画像上では m 個の画素に拡大されて表現されます。先に紹介したものは m = 4 の場合です。元の秘密画像は図4に表示しています。図2のシェア画像や図3の復元された秘密画像の画素数は、図4の元の秘密画像の画素数の4倍になっていることがわかりますね。
 
図4. 元の秘密画像
図4. 元の秘密画像
 元の秘密画像の1画素に対応するシェア画像の4画素には、白・黒2画素ずつ分けます。重ね合わせたときに、元の秘密画像の1画素が黒画素の場合は、対応する復元された秘密画像の4画素は全て黒になるように、シェア画素を作成します(図5参照)。元の秘密画像の1画素が白画素の場合は、対応する復元された秘密画像の4画素のうち1つは白になるように、シェア画素を作成します(図6参照)。
 
図5. シェア画像の重ね合わせによる黒画素の復元
図5. シェア画像の重ね合わせによる黒画素の復元
図6. シェア画像の重ね合わせによる白画素の復元
図6. シェア画像の重ね合わせによる白画素の復元
 黒画素を復元する3種類のシェア画素と、白画素を復元する3種類のシェア画素を組み合わせて、シェア画像を作成します。このようにして得られたシェア画像が図2になります。
 面白そうだなぁと興味を持ったら、方眼紙を黒く塗りつぶして、シェア画像を自分で作ってみましょう。

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