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専攻紹介・目的

 東邦大学大学院理学研究科(以下「本研究科」という。)は、理学に関する学術の理論及び応用を教授研究し、その深奥を究めて文化の進展と人類の福祉に寄与することを目的とする。

課程の人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

 博士前期課程では、理学分野における高度専門知識、問題発見・解決能力を有し、社会的実務の中核を担う人材の育成を目指す。また、科学的知識の修得に留まらず、自然に対する畏敬の念と謙虚な心を涵養し、バランスの取れた高度職業人として、文化の発展と人類の福祉に寄与することを目標とする。

 博士後期課程では、博士前期課程・修士課程で身につけた能力を基礎とした、より高度な専門知識、問題発見・解決能力、創造性豊かな優れた研究・開発能力を有し、多様な研究・教育機関の中核を担う人材の育成を目指す。また、自然に対する畏敬の念と謙虚な心を持った自立した研究者として、文化の発展と人類の福祉に寄与するとともに、科学的な知識や思考方法を他者に教授・指導できる力を養うことを目標とする。

 各専攻の教育研究目標を別に定める。

大学院理学研究科案内

化学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) / 博士後期課程 博士(理学)

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:新規化合物のデザイン・合成、物性の測定・評価、及び化学物質の分析・定量等の研究を通して、専門知識に基づいた問題解決能力を涵養し、科学技術を支えうる高度職業人を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:化学分野における先端的研究を通して、創造性豊かに、かつ自立的に研究を立案し遂行する能力、高度な専門知識に基づいた問題解決能力を涵養し、研究・教育機関の中核を担いうる人材を組織的に養成する。

学びの魅力 物質科学の真髄に迫る

 化学専攻は「無機・分析化学」「物理化学」「有機化学」の3部門から構成され、それぞれに博士前期課程と博士後期課程が設置されています。各部門では指導教員・副指導教員らによる強力なバックアップ体制のもと、大学院生各々の能力や個性に応じたきめ細やかな指導で多彩な研究を進めています。国内外の第一線で活躍している研究者を招いての特別講義や、外部研究機関との共同研究も行っています。

関連リンク(教室サイト)

無機・分析化学
  • メスバウアー分光法による典型元素化合物の構造化学
  • 新規反応試薬・媒体を用いる高機能物質分離系の開発
  • 化学修飾電極および発光性ナノ微粒子を用いた検出方法の開発
  • 地球システム進化の地球化学、アストロバイオロジー
  • 現世の海洋・湖沼・河川・土壌の環境地球化学、生物地球化学
  • 水域生態系における物質循環に関する研究(博士前期)
  • 光磁気物性発現に向けての超分子錯体の結晶設計と機能評価(アクチノイド錯体およびランタノイド錯体を含む)
  • 金属錯体を用いた光機能性分子の創製と機能開発
  • 理科教育、化学教育、化学教育カリキュラムに関する研究(博士前期)
物理化学
  • 新規ナノ物質の合成およびそれらの新規測定法の開発
  • ナノ物質を利用した太陽電池及び自己駆動システムの創製
  • ポリイミドと関連樹脂の高性能化と機能化に関する研究
  • エレクトロニクス用高分子材料の開発とデバイスへの応用
有機化学
  • 環状配位子や直鎖状配位子による超分子構造体の構築と機能発現
  • 多機能性含窒素複素環化合物の合成と物性評価
  • 新規分子機械の合成と機能評価に関する研究
  • 生体機能分子の合成化学的供給や制御に関する研究

生物学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) / 博士後期課程 博士(理学)

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:生物学の多種多様な研究を推進する中で、生物の多様性や生物にまつわる諸現象の仕組みを科学的に深く理解し、技術職、教育職、行政職など社会的実務の中核を担いうる人材を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:生物学のさまざまな先端的研究を推進する中で、生物の多様性や生物にまつわる諸現象の仕組みの科学的理解のもと、創造性豊かな研究を自立して遂行する能力を有し、生命科学分野の研究・教育の中核を担いうる人材を組織的に養成する。

学びの魅力 基礎から最先端まで多彩なテーマ

 生物学専攻では、生物系のあり方の基本原理について、より高度で専門的な教育と研究をめざし、生物の生命現象の基本的な法則を幅広い見地から学ぶと同時に、生物の機能を合理的に利用するための学問や技術の修得を目的としています。「進化・生態学」、「機能生物学」、「人間生物学」の3部門に分かれ、それぞれに博士前期課程と博士後期課程を設置しています。学べる学問分野は多種多彩です。
進化・生態学
  • 山岳域における植生と植物個体群の環境応答(博士前期)
  • 島嶼および人里環境における生物と人の相互作用と保全生物学
  • 生物の形や大きさに関する進化生態学と量的遺伝学(博士前期)
  • 下等魚類の染色体放出に関する分子細胞遺伝学的研究
  • 哺乳類のX染色体の不活性化とエビジェネティクスの解析
  • 脊椎動物の進化史復元ならびに形態多様化研究(博士前期)
  • 行動観察と遺伝解析を用いた動物の生態・社会の研究(博士前期)
機能生物学
  • 植物の環境応答と形態形成に関する研究
  • モデル生物を用いた細胞分化に関する分子遺伝学的研究
  • 発生分化における遺伝子発現動態のイメージング解析(博士前期)
  • 生体における種々の調節機構の生化学・分子生物学的研究
  • ホルモンによる両生類変態・生殖活動の制御メカニズムの研究
人間生物学
  • ストレスが脳に及ぼす影響を中心とした神経科学的研究
  • 血液凝固蛋白質に関する研究
  • 神経変性疾患における翻訳後修飾やミトコンドリア機能の研究
  • 幹細胞系列におけるリプログラミング機構の研究

生物分子科学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) / 博士後期課程 博士(理学)

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:生命現象を化学的に理解することを目標とした広範な研究を推進する中で、医療や医薬品に関わる分野、化粧品や食品の安全管理や開発、先端的生命科学研究等に携わることができる人材を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:生物及び化学にまたがる先端的研究を推進する中で、生命科学分野等における創造性豊かな優れた研究・開発能力を有し、多様な研究・教育機関の中核を担いうる人材を組織的に養成する。

学びの魅力 生命現象を分子レベルで探究

 生命現象を分子レベルでさらに深く学ぶため、「分子生物学」「分子医学・生理学」「分子科学」の3部門で博士前期課程と博士後期課程を設置しています。各部門とも自主的な実験とともに、その裏付けとなる演習を重視しています。設備も充実しており、部門間の交流も活発で、大学院生は教員と一体になって研究の活性化に貢献しています。
分子生物学
  • 免疫応答制御の分子機構
  • 細菌の細胞表層形成およびバイオフィルム形成の分子機構 
  • 細胞の外界への適応・進化及び癌化の分子機構
  • 神経発生と神経変性の分子機構
  • がん転移に伴う細胞の変化と遺伝子発現制御機構(博士前期)
  • 免疫細胞における環境ストレス応答の分子機構(博士前期)
分子科学
  • 生理機能を制御して解析する機能性分子の設計と合成
  • クロロフィル結合タンパク質の構造と機能の相関
  • 縮合多環芳香族化合物の設計と合成 
  • レーザー分光法を用いた生体分子の機能解析
  • 酵素タンパク質の機能解析と立体構造解析
分子医学・生理学
  • 魚類皮膚における細胞間相互作用と組織恒常性 
  • 有用植物遺伝子の構造とその発現制御
  • 老化に伴う貪食応答および炎症発症への影響
  • 魚類や哺乳類の組織構築・リモデリングに関与する分子の探索や機能解析(博士前期)
  • 睡眠の分子機構と医療(博士前期)

物理学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) / 博士後期課程 博士(理学)

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:物理学の先端的学際的研究を推進する中で、物理学における高度な専門知識・問題発見・解決能力を涵養し、高度職業人として社会的実務の中核を担いうる人材を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:物理学の先端的学際的研究を推進する中で、卓越した問題設定・解決能力及び実践的な指導能力と、創造性豊かな研究を自立して遂行する能力を有し、多様な研究・教育機関で中核を担いうる人材を組織的に養成する。

学びの魅力 社会に貢献できる人材を育成

 目覚ましい発展を続けている新しい産業科学技術の研究開発分野で、実践的な指導能力を身に付けた人材を育成し、その能力を社会に貢献させることを目的としています。国際的にも活躍している教授陣を揃え、「宇宙・素粒子物理学」「物性物理学」「量子・原子物理学」の3部門で博士前期課程と博士後期課程を設置しています。大学院生と教員の距離が近い少人数教育、理学系私大でトップクラスの設備や装置も本専攻の特長と言えます。
宇宙・素粒子物理学
  • 観測的宇宙論、銀河・銀河団形成、電磁波の多波長観測
  • 数値相対論、ブラックホール、中性子星、重力波
  • ニュートリノ
  • 高エネルギー宇宙線
  • 宇宙における暗黒物質
  • クォークの物理
  • 物質内部における素粒子の反応
  • 粒子検出器・測定器開発
物性物理学
  • 強相関電子系・超巨大磁気抵抗効果・トポロジカル絶縁体験
  • 低次元伝導体の金属-非金属転移
  • 超伝導体を含む分子性伝導体の物理
  • 強磁場中の電子輸送理論(量子ホール効果等)
  • 不規則電子系の輸送理論
  • スピントロニクスの理論
量子・原子物理学
  • 電子衝撃による原子・分子の励起状態の生成と緩和
  • 質量分析装置の開発
  • 分子負イオンの精密分光         
  • 超高感度、超高分解能レーザー分光法
  • 光コームの開発と応用         
  • レーザーマイクロビームの開発研究

情報科学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) / 博士後期課程 博士(理学)

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:広範な内容を持つ情報科学分野において、数理をベースとした理論的な研究ならびに応用を志向した実用的研究を推進するための高度な専門知識と問題発見能力を養い、情報処理技術に携わるバランスのとれた高度職業人を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:指数関数的に発展する情報科学分野において、高度な情報科学理論に基づく問題発見・解決能力を持ち、また自然に対する畏敬の念と謙虚な心を持つ創造的な研究開発能力を持ち、情報科学についての深い知識と技能・思考方法を他者に教授指導できる、多様な研究・教育機関の中核を担いうる高度職業人を組織的に養成する。

学びの魅力 基礎から応用までを徹底指導

 「情報科学」の1部門を置き、博士前期課程と博士後期課程を設置しています。情報科学の基礎教育に重点を置き、確実に基礎理論をマスターすることで、時代に左右されない応用技術を身につけられるようなカリキュラム編成を行っています。PCやワークステーションによるネットワークシステムを使った計算機教育に力を入れるほか、各分野で活躍する研究者による特別講義も開講。特別研究にも最も重点を置いています。
情報科学
  • 組合せデザイン、暗号理論
  • ディジタル信号処理
  • 暗号の応用とネットワークセキュリティ
  • 統計学を用いたデータ解析
  • プログラミング言語理論と数理論理学
  • 集合値解析および非線形解析
  • コンピュータネットワーク
  • 視覚情報処理と可視化
  • 代数学、計算代数
  • コンピュータグラフィックス
  • 機械学習とコンピュータビジョン
  • 金融工学と数理ファイナンス
  • データ科学と教育・学習支援
  • 非線形解析学と凸解析学
  • エージェント技術と社会デザイン
  • 生物情報ネットワークの構造と情報解析
  • 数理最適化理論とオペレーションズ・リサーチ
  • 位相幾何学、葉層構造論
  • 医学情報処理
  • 音楽情報および画像情報の処理と認識
  • 解析的整数論、ディオファントス近似論
  • 脳科学、計算的神経科学

環境科学専攻(博士前期課程及び博士後期課程)

学位: 博士前期課程 修士(理学) /博士後期課程 博士(理学) 

人材の養成に関する目的・教育研究上の目的

  • 博士前期課程:環境科学の広範な学際的研究を推進する中で、自然と社会を包括した生命圏環境の分析、変化予測、保全、修復、管理、創成に携わる有為の人材を組織的に養成する。
  • 博士後期課程:自然と社会を包括した生命圏環境の分析、変化予測、保全、修復、管理、創成についての独創的な研究を推進する中で、創造性豊かな優れた研究・開発能力を有し、多様な研究・教育機関の中核を担いうる人材を組織的に養成する。

学びの魅力 「自然・生命・人間」の調和をめざして環境を科学する

 環境科学専攻では、環境科学に関する学際的研究を推進するために、環境科学、環境生態学、地球環境科学、および環境管理創成科学の四分野の教授陣が、互いに連携を取りながら大学院博士前期課程および博士後期課程における教育研究を展開しています。大学院生は基礎から専門までの系統的な授業に加え、上記四分野を横断する形での複数指導教員体制のもと、双方向性の高い特別研究の遂行および学術論文の作成指導を受けることができます。これらを通して、豊かな教養を身につけた国際的にも通用しうる環境問題のエキスパートを養成します。
環境化学
  • 促進酸化技術を用いた難分解性物質の分解に関する研究 
  • 環境中における化学物質の分析と発生・分布・動態の解析 
  • 環境浄化を目指した新しいナノ細孔材料の研究 
環境生態学
  • 外来移入種の干潟生態系に与える影響評価と対策
  • 生態系の物質循環のメカニズム解明と生態系管理に関する研究
  • 寄生虫を中心とした生物の多様性と生態に関する研究 
地球環境科学
  • 地球および惑星大気中に存在する物質の分光学的同定と大気成分観測 
  • 岩石とその内部に発達した断層の透水特性、力学特性および力学-水理連成特性の評価 
  • 地球表層環境と生命の共進化に関する研究
環境管理・創成科学
  • 地域環境計画の各段階における市民参加と合意形成コミュニケーションのあり方 
  • 政策の立案や開発事業の計画における環境アセスメントの手法と民主的な意思決定の方法に関する研究 
  • 再生可能エネルギーの活用による地域活性化の仕組みづくりに関する研究