理学部化学科

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火山→温泉→化学

世界の活火山八百数十のうちの15%程の火山が日本にあり,その火山活動による活火山性酸性泉も多く存在しています。活火山性酸性泉の生成機構を図3に示しました。

私たちは日本の活火山性酸性泉の代表とされている秋田県玉川温泉の主源泉とその周辺における温泉水や火山ガスを採取して化学成分の分析を行うことを,長年にわたり続けてきました。火山現象の一面として火山性酸性泉の活動を考え、温泉の生成機構を解明するためには、温泉そのものの性質の変動(温度、pH、流量、湧出量、濃度、溶存成分の変化等)を測定することが重要で,これらのデータを蓄積してきました。

玉川温泉は数百年間枯渇することなく湧出し続けており、著しい湧出量の変化も認められません.したがって一時的な調査や検討では、このような温泉の湧出機構についてその全てを考察することは困難で、少なくとも20~30年間の研究調査の結果に基づいた考察が必要です。これまでにも玉川温泉を対象にした研究は数々ありますが,私たちのように40数年間同一分析者による測定記録は,他にあまりありません(2003 Yoshiike,1993吉池)。
図3
図-3 (秋田県営玉川温泉ビジターセンターパンフより)
火山活動によってもたらされたマグマ発散物が,熱を伴って地表面に向かうさいに,地下水と接触し温泉を誕生させます。マグマから分化された物質(揮発成分)は水に溶け込み,特有の温泉水をつくるのです。火山活動が活発になるとマグマ発散物が多くなるので,温泉水中への発散物が多く溶け込むようになります。その結果,温泉水の水質は火山活動の盛衰を反映して変化します。したがって,温泉水中の化学成分を測定分析することにより,火山活動の様子を知る手がかりを得ることができます。

マグマ発散物から温泉水中に導入される成分には,塩化物イオン,硫酸イオン,フッ化物イオン,ホウ酸イオンなどがあり,これらの成分濃度を測定することで,温泉活動を通して火山活動を知ることがこができます。いっぽう温泉中に含まれる二酸化ケイ素と金属イオン成分は,温泉水が地表に湧出するまでの間にその周辺の岩石と接触し,これによる溶出反応により溶解されて温泉水中に取り込まれたものです。

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